良いゴルフコーチの選び方
①ボールを見ることについて
スイングに大切なことの1つに「ボールを見ること」をよく日本では挙げられますが、あまり効果的とは思えません。視覚には、中心視野と周辺視野の主に2つの見方を用いていますが、「しっかりボールを見て」と言われてしまうとほとんどの方は中心視野を用いようとします。これは運動を鈍くしてしまうことが考えられます。気をつけましょう。
②体重の乗る位置
「拇指球に体重を乗せてください」と言われる事があります。これは果たして正しいのでしょうか?皆さんは疑問に思ったことありませんか?
拇指球は親指の付け根部分ですがここに体重を乗せますと脚の内側に力が入り足首や股関節といった可動性関節の動きを妨げる可能性があります。
前や横に動くスポーツと同じ理論で動きを伝えられてしまうと回転運動であるゴルフスイングとは交わらない所が出てきてしまうので、戸惑う方が多いようです。
③脇を締め、頭を残すことって必要ですか
昔から日本のスポーツ界でよく用いられる用語として「脇を締める」という言葉があります。代表的なところでは相撲があります。
相撲の動きの中でいう脇を締めるとは腕の外旋運動を指します。決して脇をくっつける動きの事ではありません。脇をくっつけてしまっては肩関節や肩甲骨の動きの妨げになってしまいますので気をつけましょう。
もう一つが「頭を残す」です。言葉のちょっとした違いではありますがまったく違う結果を生んでしまうのがゴルフレッスンです。
頭は「残す」ではなく「残る」が正しいと考えます。骨盤を中心とした回転運動に対する反作用のエネルギーによる頭の動きのことを、「頭を残す」と表現しているのは違和感があります。なぜなら頭を残している動きを生んでいるのは主に骨盤や脚の動きだからです。
雑誌の写真のみで判断してしまうと、身体の連動による動きのエネルギーが生み出す動きが反映されていない為、静止画である写真などでスイングを考えるのは危険だと考えます。
キネマティックシークエンス(スイング運動の正しい順番)や反作用、床反力をよく理解した方に習うようにしましょう。
④ウエイトトレーニングについて
今、ゴルフ界でもウエイトトレーニングについて多くの知識が飛び交っておりますが、ゴルフと言うスポーツにおいてのウエイトトレーニングの考えや日本人と欧米人のウエイトトレーニングの考えを深めずに指導される方が多く見受けられます。
我々日本人が良い動きを行なう為の身体の使い方こそが本来のトレーニングです。
レッスンを受けている方々は指導者のトレーニング知識を見抜かないといけない時期に来ているのかも知れません。
⑤良いコーチの特徴
「よく話を聞いてくれる」コーチに習いましょう。
皆様の話を心から聞いてくれるコーチを是非お選び頂きたいと思います。
よく話を聞けないと個々にあったコーチングはとても出来ません。しっかり心で話を聞いてくれるコーチを見つけましょう。
そのことによって皆様のゴルフレベルは間違いなく上がることでしょう。
志村 博康プロ(しむら ひろやす)
スイングファクトリー代表。高校卒業後アメリカ・サンディエゴに渡米し、USPGAプロのパトリック・E・ショウ氏に師事し、最新のゴルフ理論を学ぶ。カリフォルニアミニツアーにも参戦。京都初のTPI(Titleist Performance Institute)認定プロコーチ。メディカル、フィジカル、テクニカルにおけるゴルフのスペシャリストとして世界基準認定を取得しております。
現在、よしみねゴルフクラブ(京都市西京区)にて完全個人指導にこだわったマンツーマンレッスンを実施。