ギャラリースタンド
バッグの中にクラブは、何本入ってますか?
14本必要、それとも不要。あなたはどっち?
バッグの中に15本以上のクラブが入っていると、競技で使用しなくてもルール違反(規則4‐4)になるというのは、ご存じの通り。ただ、なぜ14本なのかは知らない人も多い。
これにまつわる微笑ましいエピソードが残っているので紹介しよう。
ゴルフの創世記である18世紀初頭頃までは、本数制限はなかった。1859年の全英アマチュア競技に出場したジラード選手は2台のリヤカーに、なんと55本のクラブを入れて試合に臨んだ。現在のようにカートのない時代。驚いたのはキャディーばかりではなかった。
運ぶのに時間がかかったばかりでなく、クラブ選択にも手間取った。キャディーはR&Aに直訴。理事会でクラブの本数は1ダース+パター1本と決めたのだが異論を唱えるものが現れた。13という数字は不吉で、西洋思想がストップをかけた。それでは1本増やして14本にということになり、これに対しての異論者は現れず、14本のクラブで試合に臨むというルールが出来上がった。その後、14本より少ないクラブで回り、多くの選手が偉業を成し遂げている事を思うと、果たしてクラブは本当に14本も必要なのかという思いに駆られる。筆者も常々、バッグには厚かましくも14本を忍ばせているが、いつもながら、使わないクラブが何本かカバーをかぶったままでいる。
ゴルフには「7本競技」というものがある。プライベートコンペなどで良く行われるものだが、月例競技などで採用しているメンバーコースもある。
ここで、必要、不要論の意見を紹介しよう。必要という人の意見はこうだ。ゴルフは融通無碍のスポーツ。18ホールは決して同じ状況ではない。18ホール回るのだから14本でも少ないくらい。たとえ、1回しか使わないクラブでも、それがあったためにスコアが良くなったということもある。1本抜いたら得意なクラブを補充。スコアアップに役立つクラブセッティングが望ましい。 一方、不要論者は、ゴルフはいかにミスを減らすかのスポーツ。 アマチュアは、少ない本数でシンプルなゴルフを心がければ、スコアはまとまるもの。90を切るまでは、9本ぐらいでいい。100たたきをする人は7本でも十分だ。うまくなるにつれて、本数を増やしていけばいい。この意見も参考にしていただきたい。
また、プレー開始前に15本入っていたと気付いた場合など、いろんなケースでペナルティーが科せられるため、クラブについて規則集に今一度目を通してみる事をお勧めしたい。
クラブは14本派、それとも自分流派。あなたはどっち?