ゴルフ場探訪 太平洋クラブ六甲コース(兵庫県)
雄大さと景観美を融合する
関西屈指のチャンピオンコース
開場は1975年(昭和50年)10月17日。ゴルフ発祥の裏六甲に展開する雄大かつフラットな完成度の高いコース。各ホールは、40年の星霜に輝き、古豪の風格を放っている。同クラブは、国内に17コースを擁する太平洋クラブの関西エリアのフラッグシップコースとして位置づけられるもの。全国区のクラブが関西エリアに進出するきっかけとなったもので、そのデビューは鮮烈だった。
関西のゴルファーの衆目を集めたのは、雄大かつ緻密なレイアウト。フェアウエイの広さばかりでなく、勇壮なホールが連続する構成は、かつての関西エリアのコースイメージを一新させたといわしめた程だ。雄大かつ戦略的、繊細かつ清冽な造形が織りなす景観美は耽美派の巨匠と称され、名コースの数々を手掛けた宮澤誠造氏の会心作とも言われている。
1997年に開催された男子プロの「三菱ギャラントーナメント」で優勝した尾崎将司プロがインタビューで「最終18番ホールは日本を代表するミドルホール」「フィニッシングホールとしては日本一美しい」とコメントしたことはあまりにも有名だ。1983年に日米対抗ゴルフ、1997年に三菱ギャラントーナメント、2002年に日本女子プロゴルフ選手権コニカ杯、2008年には第39回内閣総理大臣杯日本社会人ゴルフ選手権の決勝会場となるなどビッグトーナメントの開催実績がその完成度の高さを物語っている。
18番ホール
3番ホール
脈々と受け継がれる会員本位の運営姿勢
豊かでゆとりのあるクラブライフが流れる
開場当初から国内トップレベルを誇るメンテナンスは、現在も確かな技術で継承され、常にベストコンディションを保っているコースとしても評価が高い。
クラブハウスはバラの紋章で知られる英国のチューダー王朝をモデルとしてデザインされ、重厚さと格式を醸す風がエントランスからクラブハウス内の隅々にまでに満ち溢れている。伝統的で落ち着きのある、それでいてどこかアットホームなクラブライフを演出する空間といえる。2014年よりPGAシニアツアー「マルハンカップ太平洋クラブシニア」の開催に伴い外装も新たにしたがコース全体とのビューバランスを見事に保っている。
全国展開する太平洋クラブだけに、そのメンバーズメリットもビッグ。個性の異なるコース、トーナメントやビッグイベントを開催できる資質の高いゴルフ場が揃っているからそのスケールメリットも他の会員権を圧倒する。使い勝手の良さ、ゴルフライフの無限の広がりを求めるならばベストマッチングの会員権といえよう。
ロビー
コースデータ
- 規模=18H、7067Y、P72
- コースレート=73.2
- グリーン=ベントの1グリーン
- ラウンドスタイル=キャディー付き、5人乗り乗用カート使用
- 1組4人が原則だが、状況によりツーサムも可能。
- 交通=中国自動車道・吉川ICから7km
- 電車=JR福知山線三田駅からタクシーで約20分
- クラブバス=JR・阪急三宮駅前より、土日祝日のみ運行(要確認)
- 練習場=200Y・15打席