ギャラリースタンド

NICE ON 1月号【Vol. 447】


女子ツアーも目が離せないが、男子ツアーにも期待感高まる。
今年はプロツアーが盛り上がり、ゴルフ界に新しい追い風も。

渋野日向子選手の大活躍でシブコブームまで引き起こした昨年の女子ツアー。空前のラグビーブームに見られるように新しいファンも創出された。ジュニアゴルファーが増加、若年層でも「観るゴルフ」から「するゴルフ」への人口が確実に増加している。
ブームを形づくった立て役者の一人、鈴木愛も1988年のツアー施行後では、2007年の全美貞(韓国)についで、3週連続優勝を果たし、賞金女王レースを盛り上げた。また、男子では、アマの金谷拓実選手(東北福祉大3年)が三井住友VISA太平洋マスターズで初優勝の快挙を達成。1973年のツアー施行後、アマの優勝は4人目。松山英樹選手がこの大会で2011年に制して以来8年ぶりとなるものだ。アマのツアー優勝は、80年の倉本昌弘、07年の石川遼がいる。松山選手を含め、いずれもゴルフ界に大きな波をもたらせた役者揃い。身震いするほどの期待感が押し寄せてくる。シブコブームをはじめ快挙が連続した2019年。これはまさしく、ブーム再来の予兆といえよう。
2020年のゴルフ界は新しい追い風が吹きそうだ。

過去最大の難関、女子ゴルフのプロに21人が合格。
黄金世代対プラチナ(ミレニアム)世代対決の構図も。

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテスト最終ラウンドは、昨年11月にJFE瀬戸内海GC(岡山)で行なわれ、通算9アンダー(279)としたイ・ソルラ(韓国)がトップとなり、1オーバーまでの21人が合格した。TP単年登録の国内外プロ選手も参加する過去最大のサバイバルレースとなった。これは、単年登録制度が廃止となり、予選会出場資格条件が変わり、プロテスト合格(LPGA正会員資格)が必須となったことからアマチュア選手に加え、国内外のTP登録プロ勢も多数参加したためだ。
このサバイバルを勝ち抜いた面々だけにツアーも大きな盛り上がりが期待できよう。
ツアーでアマ7人目の優勝を果たした古江彩佳(19)もプロ転向。
渋野日向子の一年後輩の石川怜奈(19)も2度目の挑戦で合格。制度変更により、繰上げ受験が可能になった現役高校3年生からは、山下美夢有、西郷真央、笹生優花が合格した。アジアパシフィック女子アマ選手権覇者の安田祐香も4位通過した。まさに話題満載、実力伯仲の群雄割拠だけに期待感がいやがうえにもは高まるばかりだ。熟年プロ対黄金世代、そこにプラチナ世代が加わる構図。今年も女子プロツアーから目が離せない。

女子プロ合格者は次の通り。
イ・ソルラ、山路 晶、西村 優菜、安田 祐香、劉 依一、山下 美夢有、澁澤 莉絵留、セキ・ユウティン、中西 絵里奈、プリンセス・スペラル、石川 怜奈、吉田 優利、ハン・スンジ、常 文恵、アン・シネ、河野 杏奈、田中 瑞希、西郷 真央、笹生 優花、宮田 成華、石井 理緒。
合格者は、今年度のステップアップツアー及びLPGA新人戦の出場資格が与えられる。プラチナ世代の山路、西村、安田、吉田。高校生プロもひと波乱起こしそう。
一方、男子プロもニュースターの誕生に期待がもたれる。プロゴルフが面白くなれば、ゴルフ界は盛り上がってくる。令和の静かな幕開けは、ゴルフ界にとっても新しい時代の到来を告げ、さらに飛躍の潜勢力を秘めている。

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