ギャラリースタンド

NICE ON 12月号【Vol. 446】


アマとプロの差がなくなってきた?女子ゴルフの実力勢力図式。
女子ツアーで19歳の古江彩佳が優勝。アマ史上7人目の快挙。

次から次へと記録更新で話題ずくめの女子ゴルフ界。
またまた、期待を持たせてくれる記録が出た。
国内女子富士通レディース(千葉・東急セブンハンドレッド)で、アマチュアの古江彩佳(19歳)選手が逆転優勝。国内女子アマチュアのツアー優勝は、史上7人目の快挙達成だ。これにより、女子ツアーも黄金世代とプラチナ世代の同時活動にますます期待が高まってきた。

国内女子アマチュアのツアー優勝は、1973年 清元登子、2003年 宮里藍、2012年 キム・ヒョージュ、2014年 勝みなみ、2016年 畑岡奈紗、2018年 K・ギルマンに次ぐもの。
プラチナ世代という呼称は、作家の渡辺淳一氏が著書の中でシルバー世代に代わる名前として用いた造語で、元気・アクティブな高齢者を指すものだが、すぐにでもツアー優勝ができそうな実力者が揃う世代だけに、日本ゴルフ協会のオフィシャルサイトにはこの世代をプラチナ世代と紹介している。また、マスコミの一部ではミレニアル世代(1981~1996年)と呼ぶことがあるが多少のズレが感じられる。

ただ、他者の多様な価値観を受け入れ、仲間との大切なつながりを大切にする傾向が強いとされる特性を持つとされるため、あながち的外れとは言えない。
古江選手は、兵庫・滝川二高卒。2000年生まれの19歳。プラチナ世代といわれる注目軍団の中で、最も早く初優勝を掴んだ。小学校時代から「プロになって、タイガー・ウッズと回るんだ」と語っていたという。16年間コーチを務める会社員の父、母親は全試合同行し、移動は本州ならどこまでも運転手を勤めるという。まさに、ラグビー日本代表ではないが、家族意識による「ONE CHEAM」が古江選手を支えている。17年から2年間、ナショナル・チームで日の丸を背負ってプレーした。今年4月のアジアパシフィック女子アマで7位。日本女子アマで5位の戦績を残している。また、先月号のこのコーナーでも紹介したが、プロテスト第1次予選で、脅威の24アンダーという異次元の成績で突破している。11月に最終プロテストを控えていたが、免除され、プロ転向を即宣言、三菱電機レディースと来年1月の大王製紙エリエールレディスまでの出場権を得た。

プラチナ世代と呼ばれる選手には、後藤未有、西村優菜、安田祐香、佐渡山理莉、小倉彩愛、上野菜々子、渋沢莉絵留、吉田有利、山口すず夏らの名前が挙がっている。
黄金世代も凄いがそれ以上の逸材が多いといわれるプラチナ世代。日本女子プロ協会の樋口相談役は「プロとアマの差がなくなってきた。」とツアー解説の中で呟いた。いろんな意味を含め女子ツアーにさらなる発展を期待しての発言だろう。しぶこ(渋野日向子)フィーバーならぬ、彩佳フィーバーが起こるかも知れない。
今後も、女子ツアーから目が離せなくなってきた。

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