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東京オリンピックがフォローの風を吹かすか!!
「ゴルフ場利用税」廃止へ議員立法で悲願の実現を
これまで何度もマスメディアやゴルフ専門誌で登場している「ゴルフ場利用税廃止」の文言。しかし、あと1歩というところで、ハザードを越えられないでいる。毎年、税制改正の時期になると、この運動が活発化し、レギュラーのごとく浮上するが、結果は見送り、見送りの繰り返しだった。
ところが、今年に入って、超党派のゴルフ振興議員連盟と自民党ゴルフ振興議員連盟が合同総会を開催、1989年(平成元年)施行のゴルフ場利用税廃止の議員立法と国家公務員倫理規定(利害関係者とのゴルフを禁止)の改正法案をまとめた。今度こそ、悲願の利用税廃止に向け今国会に提出する予定という。
ゴルフが国体競技にもなり、2016年にはオリンピックの正式種目として復活したというのに、楽しむのに税金がかかる。この背景にあるのは、ゴルファーには担税力があり、贅沢なスポーツという誤った認識が世間に根付いてしまっていたからだ。それは、戦後に作られた娯楽施設利用税との2重課税というとんでもないカタチも生み出した。
この娯楽施設利用税は、1989年の消費税導入とともに廃止となったが、ゴルフだけは、何故か、利用税という形で残ってしまった。
バブル期にはプレーフィ事態が高く、この存在も目立ってはいなかったが、バブルが崩壊、プレーフィが安くなるにつれ、平均約600円という割合が目立ってきた。ゴルフ場のプレー料金競争の中で、どーんと居座ったままである。また、東京オリンピックでも注目されるゴルフであるが、考えてみればゴルフに税金をかけているのは日本だけ。このままでは、この違和感が世界にさらけ出されないとも限らない。
もう一度、2011年(平成23年)に成立したスポーツ基本法を読み直すなど、原点に立ち戻る必要がある。その前文にはこう記されている。「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人の権利~中略~公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、または、スポーツを支える活動に参画することのできる機会が確保されなければならない」とある。ゴルフ場利用税は、明らかにこの思想に反したものといわざるを得ない。このゴルフ場利用税は、地方自治体にとっては、大きな財源であるということも廃止へのハザードとなっていることも否めない。
さて、東京オリンピックがフォローの風を吹かすことができるか見守りたいところ。
昨今、巷で話題をさらっているのが、東京オリンピックでの開会式や各競技観戦チケットの価格。因みに、ゴルフは、男女とも予選が7,000円、決勝が10,000円という。
チケットの申し込み、購入方法は、大会組織委員会のホームページ(https://tokyo2020.org/jp/)を参照してください。