ナイスオン健康コラム

NICE ON 8月号【Vol. 430】

このコーナーは京都工場保健会様のご協力により掲載しています


受動喫煙のおはなし

5月号で「世界禁煙デー」のテーマで受動喫煙を取り上げましたが、今回も受動喫煙のおはなしです。
今年の梅雨は例年より早くあけましたが夏の暑さが気になる季節になってきました。涼みに喫茶店に入ると、禁煙席なのに「たばこ臭いな」と感じることがあります。わたしはたばこの臭いがすると頭や目が痛くなってしまうので、そういう喫茶店ではゆっくりできません。

今回は、吸っていない人にも関係する受動喫煙のおはなしです。
まず受動喫煙とは、自分の意志とは関係なくたばこの「煙」を吸い込んでしまうことをいいます。

「煙」には、次の3つがあります。
・主流煙:喫煙者が吸い込む煙
・副流煙:たばこの火のついた先から立ち上る煙
・呼出煙:喫煙者の口から吐き出された煙

このうち「副流煙」と「呼出煙」が受動喫煙に該当します。特に「副流煙」には健康への悪影響が大きいといわれています。

自分はたばこを吸っていないから大丈夫、ということではありません!

●たばこの煙は7m先まで広がっている!
風がない状況でも、マイクロバスの車体分(7m)ぐらいまで一気にたばこの煙が広がります。喫煙者が複数になると、この範囲が2~3倍にまで広がるといわれています。

●分煙では意味がない!
分煙の飲食店が多くなってきましたが、喫煙室って禁煙エリアの奥に位置していることが多いですよね。扉で仕切っていたとしても、喫煙室からでてきた人と一緒に、目に見えない煙が禁煙エリアに一緒に流れてきます。
禁煙エリアでもたばこ臭いと感じるのは、受動喫煙をしているからなのです。
●たばこの吸い終わりから45分間は口から有害物質がでている!
吸い終わりは髪や服、肌にたばこの煙が付着しており、45分間は口から有害物質がでていると研究で実証されています。もし、車やエレベーターなどの狭い空間で吸い終わりの喫煙者と一緒にいると、知らないうちに有害物質を吸い込んでいるということになります。
●次世代型たばこも「安全」ではない!
広告では「安心」「健康にやさしい」「においがつかない」などいいイメージが目につく次世代型たばこ(加熱式電子たばこ・電子たばこ)ですが、喫煙で吐き出されるミストには、製品によってばらつきはあるものの、たばこ成分を含んでいます。
また、長期的な健康への影響は明らかになっておらず、安全とは言えません。

喫煙者のマナーはもちろんですが、たばこを吸わない私たちも「自分の身は自分で守る」という気持ちで受動喫煙対策をする必要がありますね。

<参考>
日本禁煙学会
http://www.jstc.or.jp

産業医科大学 大和浩先生のHP
www.tobacco-control.jp

国立がん研究センター
https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/tobacco_policy/index.html


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