ザ・会員権
シーズン・インで入会希望増加し売買とも需給のバランスが良化!
名義変更料の減額や入会条件の緩和実施のコースの人気が高まる!
関西エリアの会員権の動きは、3~4月は売り買い希望とも需給のバランスが良化、4月は入会希望が先行する週も見られた。これは、シーズン・インに間に合わせようとする心理や安定相場の推移をみて、今が入会時期と様子見していた人たちが動き出したためだ。
入会希望は全価格帯に満遍なく入っており、特定エリアの偏りはあまり見られない。
高額クラスは根強い人気に支えられ、入会希望者が先行し売買のバランスにひずみが出てきているコースもある。また優良中堅や老舗コースにも入会希望者は多いが、こちらは需給のバランスは取れている格好で、スムーズな成約がみられる。
中堅や低額クラスでは、名変料の期間限定減額や値下げしたコースに人気が集まり、入会者が増加した。中でも、新名神高速道路開通(高槻IC~神戸JCT)でアクセスが至便になり、渋滞が緩和された周辺コースに人気が集まる傾向もみられる。
なかでも花屋敷GCは、スケールメリットと会員中心の運営が好感を持たれ、新名神開通を記念しての名変料減額(期間限定)とアクセス良化という相互作用(効果)で入会希望者が進んだ典型例といえる。また、入会条件の緩和で若年層の入会希望者が増え、会員の平均年齢の若返りが見られるコースも人気が右肩上がりとなっている。
会員権価格の割安感が浸透する中で、市場全体に入会希望の度数が増えてきた。例年弱いとされる夏相場を跨いで、秋口まで一進一退の推移が持続するだろうが、名変料の減額など、ゴルフ場の入会促進策が増加傾向にある今の時期が入会にとっては好機といえよう。
エグゼクティブやリタイア層の入会相談が活発化
季節柄、リゾートコースの人気も高まってきている
リッチシニア(エグゼクティブ層)やリタイア層のセカンドライフに備えての入会相談が活発になってきた。50代後半から60代前半の年齢層で、これまで法人利用で慣れ親しんだコースを個人でメンバー会員になるというケースや、新たに自分のペースでゆっくりとクラブライフを楽しみたいとする動きだ。価格帯では、名変料を含め総額300~500万円が多い。
コースは老舗や会員重視の運営、クラブライフの充実したところというのが条件の共通項で、交通渋滞の少ないコースや電車利用が容易なコースもターゲットとなっている。また、名門や優良中堅の土曜日利用可能の平日会員も選択のゾーンに入っている。これは、同じ予算でワンランク上のコースが入手できるためだ。こういった熟年ゴルファーの選択ポイントは初入会する人やコース選択に迷っている人にとっては参考となるだろう。
季節柄、リゾートコースの問い合わせが増えてきた。余暇やセカンドライフに利用するのが目的だが、中には時間の利用が自在となったことからあえてホームコースを優良なリゾートコースに変える人も見られる。ランクアップを目指す買い替えもこれらの層の特徴的な動きである。
入会希望はエリア、価格とも限定的なものは見られない。平均相場の上層波動は、都市近郊からローカルなエリアまで押し寄せそうだ。