アメリカンゴルフから読み解く日本ゴルフ界の違いと今後

NICE ON 12月号【Vol. 422】


ゴルフ天国サンディエゴ

9月18日~9月24日にかけてスイングファクトリー・サンディエゴ・ゴルフキャンプを開催しました。
今回は、13名の生徒さん達とゴルフ天国・サンディエゴでゴルフを満喫し、ゴルフ本来の素晴らしさに気付いて頂こうとの思いで企画しました。

そこで、今回は3回シリーズでこの素晴らしいサンディエゴの魅力を私なりにお伝えしたいと思います。

第1回目の今月は、今回訪れたカールトンオークスゴルフリゾートやアメリカゴルフ事情をお伝えいたします。

ここサンディエゴは言わずと知れたゴルフ天国、世界の80%近いゴルフクラブが設計され生み出されています。
ゴルフ場の数や質は申し分無く、ここでゴルファーだけが感じることのできる最高の幸せを感じつつ日本とアメリカのゴルフに対する大きな考えの違いにも気づかされる事になりました。
まず、サンディエゴに着いて向かったのが、カールトンオークスゴルフリゾート。

朝日とともに練習開始

アメリカの国旗がはためく中スタート

サンディエゴという環境下においてもここまでゴルファーの為の練習環境が整っている所はなかなか無いと思います。

カールトンオークスで集合写真

40歳を過ぎても尚、世界のトップクラスに君臨するフィル・ミケルソンが高校生まで基礎を磨きあげたゴルフ場です。
常に完璧な芝の上からショットできる練習場、あらゆるライや芝の状態から打てるアプローチ練習場、ミケルソンならではの後ろ向けアプローチもここで身に付けたらしいとのことです。練習グリーンにおいては、人間の本来持っている感覚をフルに磨けるだけのアンジュレーションがある練習グリーン。本気で世界を目指すにはこの様な環境は必要だろうと思いました。そして、何と言ってもこの気候は何物にも代えがたい最高のゴルフ環境を提供してくれます。

芝の上から打ち放題の日々

マナーにおける日本との明らかな違い

アメリカと日本のゴルフ環境においての違いの一つがマーシャルの存在でしょう。
近年特に日本でもプレーファーストの意識は高まりつつありますが、如何せんプレーヤーの意識に委ねられている所が大きいでしょう。
それにつけて、アメリカはマーシャルと言われる存在が大きいです。前の組みと1ホールも空いたものなら鬼の形相でカートを飛ばしてくる。そして、常に睨みを効かし続ける。これはプレーヤーにとってなかなかのプレッシャーです。しかし、プレーヤーも反論の余地が無いので一生懸命従うしか無いのです。
アメリカのゴルフコースに赴くと多くの事に気付かされます。これがとても面白く刺激的。そして、日本の常識と言う物に疑問を感じてしまう事すらあります。
特にマナーについては思うところが多いかもしれません。クラブのメンバーに敬意をはらう意味でブレザーを着用することは解らなくは無いのですが、海外のクラブライフはメンバーがお客様を招待するのが基本です。日本はそう言うことでは無い中で形だけが先行している様に思えてなりません。
まずは、周りのプレーヤーへの配慮、コースへの心遣いが徹底されてこそゴルファーとしての心構えが出来ていると言えるのでは無いでしょうか。
そう考えると、日本のゴルファーの基本意識は未だ発展途上と捉えるべき所もある様に感じます。日本には日本のスタイルがある程度あって良いと思うのですが、2020年にオリンピックを控えた国としての世界基準の土台の上で個性を主張して行きたいものです。

志村 博康プロ(しむら ひろやす)

 志村 博康プロ(しむら ひろやす)

スイングファクトリー代表。高校卒業後アメリカ・サンディエゴに渡米し、USPGAプロのパトリック・E・ショウ氏に師事し、最新のゴルフ理論を学ぶ。カリフォルニアミニツアーにも参戦。京都初のTPI(Titleist Performance Institute)認定プロコーチ。メディカル、フィジカル、テクニカルにおけるゴルフのスペシャリストとして世界基準認定を取得しております。
現在、よしみねゴルフクラブ(京都市西京区)にて完全個人指導にこだわったマンツーマンレッスンを実施。

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