ザ・会員権

NICE ON 10月号【Vol. 420】


シーズンインで各クラスとも問い合わせが増加、
業績好調の法人も積極的に入会希望に動きだした。

秋の本格的シーズンを前に夏場にプレーしたコースなどを絞り込んだ入会希望者が購入の注文を入れてきている。価格帯やエリアに偏りはなく、全体的に万遍なく問い合わせが広がっている。特に活発になっているのが名義書換料込みで150~200万円の価格帯。
現在、関西エリアで名義書換料の減額キャンペーン(期間限定を含め)を行っているコースは約40コースある。こうした傾向は、お手ごろ価格帯から優良中堅コースまで広がっており選択肢が広がってきた。

また、入会の問い合わせが増加する中での特徴的な項目としては、電車で行けるコースの引き合いが増えたことだ。企業のエグゼクティブクラスやリタイア層にその傾向が強い。選択の理由は、交通渋滞でのストレスから開放される、プレー後の飲酒ができ余韻が楽しめる、コースまでの所要時間がよめる、電車組みの新しい仲間ができるなどをあげている。
さらに、練習場施設の充実したコースも人気化、会員権選びのポイントとして重視する人が増えてきた。こういったコースはハンディレベルの高い人が多いのが通例で、競技会も多く開催されている。また、コースメンテナンスも良好なところが多いという平均像もあるからだ。アスリートゴルファーが増えていること、競技に専念したい人が多くなっていることが後押ししているようだ。
半面、動きが停滞していた法人も業績好調の法人を中心に保有している会員権の見直しを行うところが増えてきた。不要な会員権を処分し、使い勝手のあるコースへの買い替えやランクアップによる乗換えが進んでいる。同一法人内での名義書換料は、通常の半額が一般的だが、それでも近年では高止まりしている金額に割高感を感じる法人も少なくない。それではと、ランクアップあるいは買い換えてもっと利用頻度が上がるコースへと流れる傾向が見て取れる。個人会員権の名変料が値下げ傾向にある中で、法人の名変料も見直しが求められている。また、市場での声で多いのは、個人、法人に共通する事項として入会資格の緩和策が求められていることだ。こういった市場の整備が進むと会員権の流通は確実にアップするはずだ。

平均相場は安定推移も潜在需要の手堅さをはらみ、
もう一段上の位置で安定推移する公算が強い。

10~11月にかけては平均相場も一段上のレベルで安定推移すると思われる。関西地区の単純平均相場は9月半ばで83万円。前月比プラスマイナスでゼロ行進が3ヶ月続いている。7~8月の不需要期を大きく下げることなく推移したことは、それなりの成約があったことを物語るもので、買い注文先行の気配はずっと持続しているからだ。全国の平均相場は73万円、関東地区は90万円で大きく動いていない。会員権相場は完全に安定成長期に流れを変えつつあるといえよう。老舗、名門や準名門クラス、優良中堅コースの入会が増え始めているのも上昇波動を示唆するものだ。団塊世代に加え、団塊ジュニアのメンバー志向も高まり、50万円以下のクラスにも購入問い合わせが入りつつある。相場全体に底上げが進めば平均相場も80万円半ばまで戻す可能性も出ている。買い易い環境は続いており、購入には絶好機と言えるだろう。

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