ゴルフにおけるコンフォート・ゾーンの作り方

アメリカでコーチング理論の代表的な人物の一人、ルー・タイス。彼の説いたメンタルトレーニングの手法に「コンフォート・ゾーン」があります。
オリンピックの金メダリストの多くが取り入れているというこの「コンフォート・ゾーン」の考えをゴルフにも取り入れてみましょう！

コンフォート・ゾーンとは？

さて、今何度も出ているコンフォート・ゾーンとは何なのか？コンフォート・ゾーンとはコンフォータブルなゾーンと言う事ですから、つまりセルフ・イメージによって決められたその人にとって「心地が良い領域」のことを言います。例をあげましょう。
例えば年収が500万円の人と1億円の人がいたとします。この人達は実はそれぞれが自分の決めたコンフォート・ゾーンの中で生きているのです。こんなことを言うと500万円の収入の人はもっと多くの収入の方が良いと言うでしょう。しかし、本当のところは望んでないのです。なぜなら1億円稼ぐ為の労力を望んではないからです。1億円が心地良いと思える人は、1億円を稼ぎ出す労力すら受け入れる状態にあるという事です。
これを、ゴルフに例えれば80台で回りたいと言う人は多く存在しますが、80台がコンフォート・ゾーンだという人は少ないのです。なぜなら80台を出す為の労力（練習）を心地良いと感じてその努力を無理なく実行できなければそれは、コンフォート・ゾーンとは言えないからです。

①自分を過少評価していないか！

このコンフォート・ゾーンをいかにして設定をするかがとても大切になってくるのですが、大切なことは、正確な自己評価とゴールセッティングです。
自己評価ですが、先ずは正確な現在の適正評価を行ないます。ここをスタートとしてゴールに向かうわけですから、ここがずれると努力と結果のずれが生じてきます。このずれによってやる気を失ったり、ゴールセッティングの修正を余儀なくされる可能性があります。
日本人は往々にして自分を低く評価する傾向にあります。本来は出来ることでも無理なんじゃないかと低く自分を見積もってしまいます。このことによって本来到達できるはずのゴールより遥かに低いゴールにしか到達できなくなってしまいます。
しかし、能力が本当はあってもそれに気付かず努力を苦難と思ってしまう人は自らのコンフォート・ゾーンを低く設定しているので設定したとおりの結果にしか到達しないのです。

②自分の評価は自分しか出来ない！・・・「イエス！・アイム・グット！」

先ほど述べたように、日本人の多くは謙虚に生きることを躾けられているので本当に賞賛されても「自分はまだまだです」と受け答えてしまうのです。
ところが、こうした受け答えや思考が能力の成長に大きな妨げとなっているのです。
謙虚な発言は自分の脳に影響を与えます。良くも悪くも･･････。
ですから高いゴールセッティングをしたいのであれば、高いセルフ・イメージをしなくてはならないのです。
これからは、調子いいですか？と問われたら「イエス！・アイム・グット！」と答えましょう。

③心が現実をつくる

皆さんは、普段一日が始まる時どんな一日にしようと思いますか？当然良い日にしたいと思いますよね。しかし、本当に心の底から良い日になるぞと思える人はあまりいません。なぜなら人間は、過去の経験を基に未来を作ろうとする傾向が強いからです。ですから、本当に心の底から「今日は良い日になる！」と思えたとすると本当に良い日になります。なぜかと言うと、よい日になる為の行動しか選ばなくなるからです。
「どうせ、今までこうだったから次もこうなるだろう」とか「どうせ、私が上手くいく訳が無い」などと普段から考えがちの方は普段から「私が行なうのだから上手くいくに決まっている」「自分は必ず70台でプレー出来る様になる」と考える癖をつけなければなりません。

最後に・・・

私は、ゴルフというスポーツの素晴らしさを多くの皆様に感じて頂きたいと考えています。ゴルフを通じて「自分という人間は、なんて素晴らしいんだ」ということに一人でも多くの方に気付いて欲しいのです。
日本人はとかく偉い人と比べたがります。偉い人と比べて自分は劣っていると自分をほめようとしません。
もっと、自分を心からほめてあげて下さい。間違いなく良いゴルフ、良い人生が待っていますよ。

※ 参考資料　コンフォート・ゾーンの作り方　　苫米地　英人