指揮者・夙川ゴルフアカデミーアドバイザー
佐渡裕さん夙川ゴルフアカデミー代表取締役
東山真俊さん
今回のゲストは、 今年4月10日にオープンしたゴルフ練習場「夙川ゴルフアカデミー」 代表取締役でコーチの東山真俊さんと世界的指揮者にして同アカデミーのアドバイザー である佐渡裕さんです。 自他ともに認めるゴルフ大好き人間のお二人と大城英樹ヘッド コーチも交えてのゴルフ談義に花が咲きました。
取材日:2016年4月9日/場 所:夙川ゴルフアカデミ ー
夙川ゴルフアカデミーのこと
- 東山さんと佐渡さんは夙川ゴルフアカデミーの社長とアドバイザーというお立場ですが、そもそもお二人が知り合われたきっかけからお聞かせ下さい。
東山 毎日放送の知人から佐渡さんが高橋勝成プロとゴルフをしたいとおっしゃっているというお話しがあって、 たまたま僕が勝成プロを存じ上げていたものでご紹介したんです。 それが最初の出会いです。
- お二人ともゴルフ好きということで、 気が合われたのでしょうね。
東山 4年くらい前でしたか、ゴルフ好きが高じて佐渡さんたちゴルフ仲間4人と「カバフルゴ」というグループまで作ったんです。
- カバフルゴ?変わったネーミングですね。
東山 逆から読んでみて下さい。「ゴルフバカ」です(笑)。実はここのロゴはカバをデザインしたものです。
- 佐渡さんは指揮者として世界的に名を馳せらていることは、皆さんよくご存知だと思いますがゴルフ好きだということは一般にはあまり知られていないように思います。佐渡さんとゴルフのつながりをお聞かせ下さい。
佐渡 ヨーロッパに滞在して活動していた時期がありまして、30歳になりたての頃でまだ何もすることがなくて(笑)。オーケストラのメンバーに誘われてゴルフの打ちっ放しに行ったのがゴルフとの出会いでした。初ラウンドは1993年頃。僕の場合演奏旅行が多いので、その先々でラウンドしているうちに、はまってしまった(笑)。毎日2.5ラウンドを1週間続けたこともあります(笑)。 自分でも呆れるくらいのゴルフバカです(笑)。東山社長とも一日3ラウンドしたことがあります。僕が日本に帰国してプレーする時の8割がたは東山社長と一緒です。この人がいたから僕もカンカンになってゴルフをやってきたということはある。おかげで今、ハンデが8.3になりました。彼はそんなに飛ばさないけれどコースマネージメントは腹が立つほど上手い。いつか追い越したいと思いますけれどなかなか・・・。
- そのようなゴルフ好きのお二人が出会われて夙川ゴルフアカデミーを設立されたんですね。設立のきっかけをお間かせ下さい。
東山 もともと練習場を作りたいなとは思っていたんですが、大城ヘッドコーチに出会ったことが大きかったですね。彼の魅力は何と言っても飛距離。ドラコン大会340ヤードという公式記録を持っています。彼をぜひ日本一のティーチングプロにしたいと思っています。
佐渡 僕も大城コーチにここ何年間かレッスンを受けていますが、そのプレーヤーに対して今何が必要かということを即座に見抜いて、時間をかけて丁寧に指導してくれるのがとてもいいなと思います。
- 夙川ゴルフアカデミーのセールスポイントをお聞かせ下さい。
東山 僕と大城コーチの二人で、シニアや女性ゴルファーの飛距離アップ、初心者の方たちにはアプローチやパター練習、バンカーの克服方法などの指導をしていきたいと思います。もちろんシングルプレーヤーの方たちにもさらなるスコアアップのために利用していただきたいですね。
佐渡 僕はここを町医者的な練習場にしたいと思います。気になるところがあった時にすぐ相談できるような。この近辺にはゴルフ場も多いので、ラウンドの帰りに寄っていただいてもいいですしね。継続的にアドバイスできるようにカルテも作りたい。大病院ではなく、かかりつけのお医者さん。このお医者さんのところへ行ったら、自分がいつも健康でいられるような・・・。
- 大城コーチはシニアゴルファーの飛距離アップには定評があるそうですね。
大城 私が一番得意で効果を上げたのはそこだと思います。飛距離アップに大切なことはスイングの質とヘッドスピードを上げることとミート率を上げることだと思っています。そのあたりのお手伝いをしていきたいですね。ただ、ここに来られる方はそれぞれ目的も悩みも違うと思いますので、マンツーマンでお一人お一人に対して親身になっで悩みや目標を共有し、理想を現実のものにしていくためのお手伝いをしたいと考えています。
- 東山社長と大城コーチはこの仕事のためにレッスンプロの資格を取られたそうですね。
東山 佐渡さんも一緒に講習を受けて資格を取りましたよ。
- 佐渡さんも!?それはすごい。
佐渡 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟の認定指導者です。連盟の原田理事長がとてもすばらしい方で、ここを選びました。
- アカデミーの具体的なカリキュラムであるとか設備についてお聞かせ下さい。
東山 完全予約制で2日3日前には予約していただきたい。基本的には個人レッスンで15分レッスンしてあとは自由に打っていただきます。設備は屋内打席が3打席、コンピュータによるスイング及びインパクト解析器も完備しています。屋外にはスコアアップには欠かせない天然芝のアプローチやバンカー練習場もあります。
佐渡 コースシュミレーターもありますので、ゆくゆくは来場者の所属されているゴルフ場での実戦的なコースマネージメントについてもアドバイスできればと考えています。
スイング及びインパクト解析器
天然芝の屋外練習場
プライベートのゴルフライフについて
- 現在は、どのくらいのペースでラウンドされていますか?
東山 今は月4回くらいしか行けていません。ただ、ここのメンバーはみんな練習が大好きなんで、練習で結構満足している部分はありますね(笑)。
佐渡 今はヨーロッパに滞在する期間が長いので、本当に少なくなった。2·3月はほとんど行けていないですね。
- レッスンプロのお二人にうかがうのもおこがましいのですが(笑)、得意なクラブは?
佐渡 それが言えたらもっと上手になっていますよ(笑)。得意というか好きなのは8番アイアンです。これが思うように当たりだしたらドライバーからサンドウエッジまでまとまったショットができるかなと思います。
東山 僕はドライバーが好きですね。
- 今までのベストスコアをお聞かせ下さい。
佐渡 75だっけ。最近更新しました。
東山 僕は69というのが1回あります。さすがに信じられなかった(笑)。
アカデミーを訪れた、元阪神桧山進次郎さん、江本孟紀さん(中央)と一緒に記念撮影
- ホールインワンのご経験は?
佐渡・東山 ありません。
- 大城コーチは?
大城 僕もないですね。
佐渡・東山 そうですか!めずらしい(笑)。
- ゴルフを始められてよかったことは?
佐渡 今の仲間たちに出会えたことです。この練習場も彼らに会わなかったら実現していない。このネットもたくさんの方たちの寄付金によるものですし、様々な方たちのご協力によってここができました。音楽とはまた違うつながりは僕にとって大きな財産です。
- 様々な国内外のゴルフ場でプレーされていると思いますが、思い出に残るゴルフ場やエピソードがあればお聞かせ下さい。
東山 グアム島のスターツグアムゴルフリゾートで佐渡さん、大城コーチたちと一緒に合宿をした時のことです。1日3ラウンドしたのは長いゴルフ人生でも初めてです(笑)。
佐渡 最後にはカートの電気が切れてしまって4ホールは歩きでした(笑)。
東山 まるで子供のようになれて楽しかった。僕が今まで知り合った中で佐渡さん以上にゴルフ好きで練習好きな人はいない。最初に出会った時、高橋勝成プロと練習場へ行ったんですが、朝の10時から夕方5時くらいまで食事もせずに打っていました(笑)。高橋プロもお優しくてそれに付き合わされてしまって(笑)、ボール代で1万円くらいかかったんじゃないかな。僕は途中抜けましたけれどね(笑)。
グアムのゴルフ場で1日3ラウンド達成
- 付き合う高橋プロもすごい。佐渡さんは印象に残ったゴルフ場はおありですか?
佐渡 僕はスコットランドあたりの良いゴルフ場を回るのが好きで、セントアンドリュース、ターンベリーなど10か所くらいの名門コースに行きましたが、やはりセントアンドリュースのオールドコースは聖地という感じですね。他にはパリのサンノン・ラブルティッシュという名門コースのメンバーだったことがありますが難しいけれど美しいコースでした。日本では北海道のニドムクラシックコース、河口湖の鳴沢ゴルフ倶楽部、僕がメンバーになっている千葉のブリック&ウッドクラブは会員の自主運営スタイルで、バッグの積み下ろしからプレーまで全てセルフ。日没までプレーできるのがいい。関西では僕がメンバーだったこともありますが芦屋カンツリー倶楽部や西宮六甲ゴルフ倶楽部が好きです。他にも東広野ゴルフ倶楽部、神戸ゴルフ倶楽部・・・あげればきりがないですね(笑)。
- ヨーロッパは自然のままのコースが多いようですね。
佐渡 そうですね。下手すると10個くらいボールをなくしてしまう(笑)。あちらのゴルフ場で地元のおじいちゃんキャディさんなんかが付くとおもしろい。180ヤードくらい残ってても9番アイアンを渡される。大丈夫かなと打ったらこれが入ったんです。キャディなしで回った時と10打は違った。
- アドバイザーによって違ってくるものですね。夙川ゴルフアカデミーと一緒ですね。ところでメンバーライフについてお気づきの点やゴルフ場へのご要望があればお聞かせ下さい。
佐渡 メンバーを大事にされているゴルフ場はいいですね。そういうゴルフ場はクラブハウスが賑わっています。僕はそれを尺度にしています。ゴルフってそんなに贅沢なスポーツではないですよ。今だったら1万円も出せば一日遊べるんだから。ゴルフ場側も多くの人たちにプレーしてもらえるように、例えば日没過ぎてもラウンドできるとか昼からのスタートもOKとか努力してほしいですね。
東山 僕も同意見。どなたかお一人スタッフが残られて、客が自由にラウンドできるようにしていただきたい。
- 世界で活躍されている佐渡さんにお伺いしたいのですが、日本のゴルフ選手が世界に進出する時、言葉のハンディとかメンタル面が弱いとよく言われますがどうやって克服すれば よいと思われますか?
佐渡 極論を言えばメンタルが弱くても勝てばいいだけの話しです。メンタルだけ鍛えてもダメで、メンタルが弱くても勝てるように技術を磨くことが大事。プレッシャーがかかった試合でもいつもと同じスイングができるように訓練しなければ・・・。
- 練習あるのみでしょうか。ところで大変お忙しいお二人ですが健康維持のため気をつけておられることはありますか?
佐渡 健康維持のためにはゴルフが一番いいですね(笑)。家庭や仕事に特に心配ないからゴルフができるわけですから、ゴルフができるって幸せなことです。
東山 特に何もやっていませんが、睡眠は充分とるようにしています。ここで初めて言いますが佐渡さんについては、日本と海外を行ったり来たりなので睡眠がとれているかどうかが心配です。
- 最後になりますが、今後の目標であるとか座右の銘があればお聞かせ下さい。
佐渡 座右の銘的なものを持たないのがポリシーかもしれません。僕の場合、様々なプロジェクトをこなしていかなければならなくて、目標が僕の中でその都度変化していくので、これというものを決めない方がいいと思っています。現在は、ウィーンのトーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督と兵庫県立芸術文化センターの芸術監督に就任しているのでこの二つを成功させたいと思っています。 ただ、人との出会いによってここまで来られたので「一期ー会」という言葉は大事にしています。
東山 今後の目標は、健康でゴルフができること、それだけです(笑)。
- 本日はありがとうございました。
夙川ゴルフアカデミー前にて