ザ・会員権

NICE ON 3月号【Vol. 413】


安値安定、さらに割安感が増す今が会員権取得の好機
例年2月は相場が上昇するが、今年は足踏みが濃厚に

2017年のプロツアーがいよいよ3月からスタートする。試合数をみると、女子は昨年と同数の38試合、男子も昨年と同数の26試合が行われる。昨年、男子は、松山英樹が海外で大活躍し、侍・日本ここにありとファンを魅了した。女子は、畑岡奈紗が活躍、10代のフレッシュな息吹をプロトーナメントに持込、ブーム再燃の期待感を抱かせた。こうしたプロの活躍が、2020年の東京五輪に向けゴルフ人気をさらに盛り上げるエネルギーとなることを期待したい。
会員権市場に目を向けると、ある経済紙は、米大統領選後の株高を背景に個人富裕層の資金が流入していると解説していたが、今のところ平均相場の押し上げには反映されていない。確かに、高額・名門、老舗コースには以前より入会希望の問い合わせ件数が増えているものの、成約にはいたらず、問合せレベルにとどまっている。
関西地区の単純平均相場は81万円で張り付いたまま。安値安定を地で行く格好だが、視点をかえれば購入には絶好機が続いていると言えよう。
例年2月~3月は相場が高くなるが、今年はずれ込む公算が高い。売り希望の値に買い手がついてこず、様子見しているためだ。売値が買い手の希望値付近まで下げてくるようだと取引が活発になる。春のシーズンに向けてスタンバイしている入会希望者は多い。相場の推移を逐次見守る必要がある。

改造やグレードアップを図るコースが関東で増加
コース情報に目を向けるのも選択肢を絞るには有効

関東エリアではクラブハウスやコースの改造を手掛けるところが増えている。関西エリアでは今のところ大きな動きはないものの、クラブライフやプレーゾーンの改善に取り組むところも出て来ている。それらはあまり表に出ないケースが多いため、入会を希望するコースのメンバーや専門業者に直接問い合わせるなど、細かな情報収集は心掛けたい。また、会員権購入のネックとなっている名義書換料の改訂を行うところも多く、その動きにも注視したい。
団塊世代のゴルフリタイアによる会員権の処分や若年層のゴルフ離れが会員権購入のハザードとなり、相場を下げる要因となっていることは否めないが、割安感が強いため、ワンランクアップでコースの買換えに動く人も多い。需給のバランスが取れるようになるまではもうしばらく時間を要しよう。ただ、そうなれば値上がりするのが相場の鉄則だ。
購入のボリュームゾーンは、名義書換料を含めて100~200万円までのクラス。問合せが多いのは、老舗・名門コース。手頃な価格で入会できる補充募集のコースも多い。景気や株価に左右されなくなり、自律相場を確立した会員権相場。今一度、会員権の価値とメンバーズライフの素晴らしさを見直す良い機会かもしれない。

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