ザ・会員権
入会希望は人気コースに偏るも、各クラスとも割安感のあるコースが増加している。相場の行方は、夏以降秋口にかけての法人の動向が鍵を握るだろう。
新型コロナウイルスの影響は、スポーツ界にも及び開催や観戦形態も正規のカタチを維持できない状況が続いている。ゴルフトーナメントも例外ではなく、中止・延期が続いている。
ゴルフ場にも影響が出るのではないかとの懸念もあったが、ゴルフ場入場者については極端な落ち込みは見られず、平日、土日祝日ともシーズンインを待ち望んだプレーヤーで賑わっている。
ただ、大型コンペについては、プレー後のパーティーを取りやめ、表彰や入賞については参加者の自宅へ賞品や成績表を配送するなどの工夫で処理しているケースが多い。
会員権市場は、1、2月は下降気味で推移、3、4月は入会希望が売り注文を上回る場面もみられ、シーズンインらしい様相をみせて来た。ただ、法人の動きはコロナウイルスの影響が業績にもろに出た格好で失速、市場は個人主導の展開で推移した。個人の入会希望は増加したものの、購入希望額の小型化が顕著になり、平均相場を押し上げるエネルギーにはならなかった。ワンランクアップを狙っての買い替え需要で明るい見通しもあったが、優良中堅クラスや、接待用コースについては個人、法人とも勢い乗ることができない状況だ。
今後、需要期を迎える法人の動き次第で相場の反転も期待できるが、新型コロナウイルスの動向に影響される部分も多く注視が必要だ。働き方改革で有給休暇の取得が増えたことで大型連休も多い昨今、ゆっくり滞在してプレーを楽しみたいという人も増加し、温泉施設やリラクゼーション施設の充実したコースに人気が集まっている。
また、女性の会員志向も高まり、夫婦や女性同士、ファミリーでゴルフを楽しみたいとのニーズがみられる。20~30歳代といった若い世代が目立つのは、若手女子プロの活躍の影響もあるだろう。コースの選択基準も自宅から近いところ、施設のきれいなところ、化粧室など女性専用施設が充実しているところであり、それにスクール開催やプロのラウンドレッスンが受けられるコースなどだ。
現在人気化しているコースや動きのあるコースを当社専門スタッフの目で見ると、
京都府では、京都GC、城陽CC、亀岡CC。大阪府では、天野山CC(ゴールド)、茨木国際GC、枚方CC、光丘CC、太子CC、阪奈CC、伏尾GC。滋賀県では、タラオCC、彦根CC。兵庫県では、芦屋CC、有馬ロイヤルGC、小野グランドCC、オリムピックGC、関西GC、北六甲CC、大宝塚GC(新)、宝塚高原GC、チェリーヒルズGC、花屋敷GC、よみうりCC。奈良県では、飛鳥CC、KOMACC、ディアーパークGC、奈良国際GC、奈良柳生CC、奈良ロイヤルGC。和歌山県は、動きが少ない。
また、募集中のコースでは京都府の宇治CC、日清都CCが人気。
高額クラスは堅調、低額クラスは横ばい状態で、割安感や選択肢の広さから絶好の購入時期でもあると思われる。コロナウイルスで気分も滅入りがち。こんな時こそゴルフでストレスを解消して頂きたいものだ。