株式会社やまとカーボン社 代表取締役会長

瀧本 正明さん
Masaaki Takimoto

NICE ON 12月号【Vol. 446】

今回のゲストは株式会社やまとカーボン社 代表取締役会長 瀧本正明さんです。同社はカーボン印刷、ナンバー印刷、各種伝票印刷を得意とする老舗の印刷会社でモットーは「NOと言わない印刷会社」。瀧本会長はそのパワフルさで会社の陣頭指揮をとっておられるとともに、ご趣味のゴルフでも今年31回目を迎える同業者、友人、知人が参加する「瀧やんカップ」なるコンペを毎年開催されています。お話を伺っていると大胆に見えて繊細な一面も持ち合わせておられ、それが多くの人たちを引き付ける秘訣なのかもしれません。

取材日:2019年10月18日/場所:株式会社やまとカーボン社本社


株式会社やまとカーボン社について

会社の事業内容についてお聞かせください。

瀧本 弊社の得意分野はカーボン印刷、ナンバー印刷、各種伝票印刷になります。最近はノーカーボン紙に複写伝票の主役を奪われ、めっきり少なくなってきたバックカーボン伝票ですが、今でも金融機関や官公庁の重要書類などで欠かすことのできないものとなっています。少しでも需要がある限りは社名にも冠していることでもありますし、ノーカーボンだけでなくバックカーボンにもこだわっていきたいと思います。また、ナンバリング印刷では、バーコード・QRコード・データプリントなどのバリアブル印字(データに基づいた異なる内容をプリントできる印刷方式)も可能です。その他にはチラシや小冊子、名刺、年賀状等の小ロットのオンデマンド印刷にも対応させていただいています。

伝票類は通常の商業印刷とは異なり、あまり景気に左右されることが少ないように思いますが・・・?

瀧本 地味な仕事ですが大幅に売り上げがアップダウンすることがなく安定しています。弊社では少々手間のかかる仕事でも引き受けさせていただいています。例えば、デパートなどのお中元・お歳暮でお客様の購入履歴を印字した発送伝票を今年のカタログと一緒に封入して発送までおこなったり、病院の入院患者用に薬の効能・効果、用法・用量、使用上の注意などが書かれた添付文書を作ったりもします。これは薬1錠につき1枚必要で、小さいものなので断裁や糊付けも大変だし、それ以上にちゃんと剥がれるかとか、枚数の間違いがないかなどの検品作業が大変です。ただ、そういった仕事は大手印刷会社ではできないので、小回りの利く弊社が重宝がられるというわけです。

それは大変な強みになりますね。現在、社員の方は何名おられますか?

瀧本 京都本社と東京営業所を合わせて40名くらいです。

大量印刷はどこでもできますが、そういった細かい仕事はなかなかできませんね。

瀧本 細かい仕事を積み重ねて大きな信頼を得ていく・・・、「ちりも積もれば、やまとカーボン」というわけです(笑)。

ますますのご発展をお祈りしております(笑)。

株式会社やまとカーボン社の取扱商品の一部

ゴルフライフについて

それではここからは瀧本会長のゴルフライフについてお伺いします。会長がゴルフを始められたのはいつ頃でしょうか?

瀧本 40歳の頃です。

きっかけはどのようなことだったのですか?

瀧本 お客様のコンペへ無理やり連れていかれたのがきっかけです。ゴルフのことを全く知らなかったので義兄にクラブを借りて行きました。一応ルールは一緒に行った方に教えてもらったのですが、練習もしたことがなかった(笑)。

それはまた無謀な・・・(笑)。第一打は飛びましたか?

瀧本 まずは空振り(笑)。右へ行ったり左へ行ったりで160くらい叩いたと思います(笑)。その夜に宴会があったんですが、そこへゴルフ場から「瀧本さんがお支払いを済まされずにお帰りになられました!」と電話が入ったんです。フロントで支払うなんて知らなかったのでホルダーカードを宴会場まで持って行ってそこで支払ったらいいと思っていて(笑)、その話をするとみんなに笑われてしまいました(笑)。こんな失敗談だったら本が2冊くらい書けるくらいある(笑)。

失敗続きであまり面白くなかったということでしょうか?

瀧本 当時は全然面白くなくて、お付き合いで行っていました。コンペに年5~6回といったところでしょうか。今と大違いです(笑)。現在のラウンド数は昨年で105回、今年は今現在で既にそれを超えています(笑)。

面白くなったきっかけはどのようなことだったのでしょうか?

瀧本 ゴルフが非常に上手い友人の紹介で知り合った会社の会長さんがハワイに別荘を持っていて、冬の間中ずっとそこへ滞在してゴルフをされていたんです。そこへ私も誘われて伺ったんですが、まだ当時はゴルフ歴3~4年程度だったので、思うような方角へ飛ばなくて50個持って行ったボールがゼロになるくらい下手でした。何せ、ゴルフ好きの方で4泊6日のうち4日間朝からゴルフばかりで合宿のようでしたから(笑)。

それは大変でしたね(笑)。

瀧本 あまりに下手なのでその会長さんから「もう来るな、もっと上手になってから来い」と言われてしまいました(笑)。それで、そのゴルフの上手な友人に日本で猛特訓してもらって、何とか100程度で回れるようになってからまたハワイへ行かせてもらえるようになりました。それから10年くらいは通ったかな。

瀧本会長のラッキーカラーであるオレンジのユニフォームを着用してのコンペ大会

それからはゴルフを楽しめるようになったわけですね。現在はどのような方とラウンドされることが多いのでしょうか?

瀧本 やはり同業者が多いですね。

でも1年間100回以上ということは週2回は行かれているという計算ですね(笑)。

瀧本 同業者のコンペだとか、私のメンバーコースである京都ゴルフ倶楽部や亀岡カントリークラブなどの月例やクラブ競技にも参加しています。

御社で社内コンペなどを開催されることもあるのでしょうか?

瀧本 私どもの社員はゴルフをする者が少ないのであまりやらないですね。今日から1年以内に100を切ったら100万円あげると言っているにもかかわらずやらない(笑)。

豪快ですね(笑)。

瀧本 この近くにある工場の屋上にネットを張って打ちっぱなし場まで作っているのに使ってくれない。

至れり尽くせりでうらやましい限りです(笑)。

瀧本 あとは「瀧やんカップ」というゴルフ大会を毎年4月29日に開催しています。

瀧やんグッズ

面白そうですね。どのような大会ですか?

瀧本 平成元年から始めて今年で31回目になります。最初は2組8名からスタートしたのですが、徐々に増えてきて10回目くらいからは参加者が40~50名程度になりました。メンバーは主に私の友人、取引先様、同業者などで、2009年の私の還暦祝いの大会の時には100名くらいが参加してくれました。

すごいですね。それだけの方が集まるというのは会長のご人徳なのでしょうね。

瀧本 当日だけに収まらず前夜祭、後夜祭と称して泊りがけでゴルフと宴会を楽しんだりもしています。また、瀧やんグッズや記念パンフレットまで自分で作って盛り上げていますよ(笑)。

瀧やんカップ第30回記念大会のパンフレット

会場はどちらなんですか?

瀧本 最初は宇治田原カントリー倶楽部などで開催していましたが、人数が増えてきたので瀬田ゴルフコース、亀岡CCを経て、現在は京都GCでやっています。とにかく宴会も含めて予約が大変です(笑)。

ゴルフを通じて交友関係がどんどん広がっておられるのですね。

瀧本 ゴルフを始めてよかったことのひとつが人の輪が広がったことです。また、普段お酒を飲んだり仕事の話をしているだけではわからないその方の本質がわかるのもゴルフの面白さでしょうね。

一日一緒にラウンドするとその方の性格がよくわかりますね。

瀧本 几帳面で硬いと思っていたらゴルフでは攻撃的になる人、あまり考えずにいい加減なパットを打つ人、叩きすぎたらもう投げやりになってしまう人・・・いろいろです。

会長は遊びの中にも一生懸命さを追求されるタイプなんですね(笑)。

瀧本 もう少しまじめにやれと思うこともあります(笑)。

会長は国内外、いろいろなゴルフ場へ行かれていると思いますが、今までで記憶に残っているゴルフ場があればお聞かせください。

富士桜CCラウンド記念の扇子

瀧本 海外ではハワイのフアラライ・ゴルフコースです。ロケーションも素晴らしいし、フェアウェイがまるでグリーンのようだったのが印象に残っています。国内ではフジサンケイクラシックが開催されている富士桜カントリー倶楽部です。ここもハワイのゴルフ場に似た感じでした。メンテナンスが行き届いていて池に映る逆さ富士も見事でした。

ゴルフ歴は約30年ということですが、今までのベストスコアをお聞かせください。

瀧本 78です。それが最高スコアです。たしか京丹波町の瑞穂ゴルフ倶楽部でした。

ホールインワンのご経験は?

瀧本 近いところまでは行ったことはあるんですが。ただ、1週間前にイーグルを出しました。ミドルホールで2打目が入りました。ピンが奥にあったので入ったのが見えなくてみんなでボールを探していたら「入っているわ」と言われて・・・(笑)。

18ホール回って1回でもよいショットが出るとまた次、頑張ろうという気分になれますね。会長にとってゴルフの魅力はどのようなことになりますでしょうか?

瀧本 奥が深いということかな。同じコースを同じように回っても同じ結果が出ませんよね、それが面白いなあと思います。プロのように同じスイングで打つことは不可能ですから。

会長は京都GCや亀岡CCの会員とのことですが、メンバーライフを楽しむためにどのようなことが必要だと思われますか?

瀧本 メンバー歴の長い方たちも若い方たちに対して「こうしなければだめ」と押し付けずにみんなで和気あいあいと楽しめるように心がけていかないといけないと思います。自戒も込めて・・・。あとは、食事も楽しみのひとつなので、そのあたりの努力もしていただければありがたいと思います(笑)。

メンバー同士の仲が良くなれば、おのずとゴルフ場へと足が向きますね。
最後になりましたが、会長が大事にされているポリシーがあればぜひお聞かせください。

瀧本 K・K・Dです。

どのような意味でしょうか(笑)。

瀧本 「経験・勘・度胸」です(笑)。経験が多ければ多いほど勘がさえてくる。勘がさえてくると決断ができる。決断は度胸。仕事でもゴルフでもこの3つが必要だと思います。それから一人一人の社員の気持ちを大切にすることです。

会長は豪快に見えて、大変繊細な心配りをされているのですね。

瀧本 一人でも社員を無視したら全員に無視されると思うので、常に社員に向き合っていかなければ仕事はうまく回っていかない。仕事がうまくいかなければゴルフなんかできません。仕事があってこそのゴルフだと思います。

身に染みるお言葉です。本日はありがとうございました。

株式会社やまとカーボン社
http://www.yamato-c.com/
代表取締役会長 瀧本 正明さん

Profile
京都市在住
1949年12月5日生まれ(満69歳)
●ゴルフ歴  約30年
●所属コース 京都ゴルフ倶楽部/亀岡カントリークラブ/宇治田原カントリー倶楽部
●ハンデ   17(京都ゴルフ倶楽部)

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