大甲賀カントリークラブ(滋賀県)
勇躍45ホールの壮大なスケールと磨き抜かれた運営の指針
40有余年の間に培われた会員本位制の系譜は今もなお健在
そのスケールの大きさに圧倒される間もなく、豊かな自然と美しいコースビューが眼前に開け、おおらかな空気がゴルファーを誘う。同クラブは、油日コース(甲賀市甲賀町油日)27Hと神(かむら)コース(甲賀市甲賀町神)18Hで構成される関西でも屈指の規模を誇るゴルフ場だ。2つのコースがそれぞれ独立し、個性豊かに響きあう。
【クラブハウスから望む、油日コース・鈴鹿】
【油日コース・鈴鹿】
油日コースの開場は1973年(昭和48年)10月10日。43年の星霜がコースの歴史を語りかけている。樹齢100年を越える松林にセパレートされた林間コースで、105個のバンカーにガードされたベント1グリーンは多彩なアンジュレーションが施されており、パッティングクオリティーも高い。要所々々に配された複数の池が景観と戦略性を盛り上げている。設計は台湾出身のプロ・陳 清波氏。その流れるようなスイングは多くのファンを持つが、そのリズムの良さがコース設計にも投入されている。ビギナーに易しく、上級者にはもてる技術を全て要求する難度の高いコースセッティングが魅力。
関西屈指の難コースと言われる所以がそこにある。
神コースは、1977年(昭和52年)10月10日の開場。こちらも39年の星霜がコースのあちこちに刻まれている。樹齢100年を越える美しい赤松林でセパレートされた林間コースで、縫うように続く広くフラットなフェアウエイが光に映える。設計は「ゴルフと自然の融合」を基本とする経験豊かな遠藤隆一氏。コース内には大小8つの池が絡んでおり、戦略性を高めている。何度ラウンドしても飽きない、攻略できないとチャレンジするゴルファーの支持を得ている。特徴は何と言っても良く整備された高麗のワングリーン。パッティングクオリティーも高く、他のゴルフ場から見学に来るほどの仕上がりだ。また、フェアウエイの美しさもオン・オフ問わず手入れが行き届き、ひときわの光彩を放っている。
【神コース】
2コース分離形態が堅牢な経営基盤に
時代に即した運営指針を実践
ゆとりとやすらぎを提供する施設づくりを企業理念に常にその時代の流れを見つめてきた。
「油日」、「神」の2コース分離運営もその一つ。異なった個性を存分に味わってもらい、豊かなクラブライフを提唱するための形態だ。会員のメリットが優先されるのは共通項だが、ゴルファーが求めるニーズに対応できるのも大きい。
油日、神コースそれぞれに相場が形成されており、2コース共通の会員権にも相場が立っているのは、会員権市場でも珍しいケースだ。
個性の色分けはコースのキャラクターばかりではなく、雰囲気づくりや施設関連、レストランにまで及ぶ徹底ぶり。初入会のゴルファーやセカンドコースを持ちたいとする人、クラブライフをもっと豊かにしたいなどのゴルファーからホームコースとして指定されるのも頷けよう。
コースデータ
- コース規模=油日コース27H・10,102Y・P108、神コース18H・6,436Y・P72
- 交通アクセス=新名神高速道路利用、甲南ICより油日コース12km、神コース13km。
甲賀土山ICより油日コース11km、神コース8km。
名阪国道利用、上柘植ICより油日コース10km、神コース12km。