ザ・会員権

NICE ON 3月号【Vol. 425】


プロツアーも会員権市場も春待ち!
今年も盛り上がりに期待が高まる
長い停滞から抜け出せるか、年明けから上昇波動の兆しが表れる

今年は例年にない寒波襲来で、ゴルファーもグリーンデビューの出鼻をくじかれた格好だ。雪でクローズを余儀なくされたコースも多かったが、春待ちゴルファーは練習場で腕を磨いたことだろう。若年層を軸に中古クラブが買われ、準備万端といったところ。
ゴルフ人気向上には、やはりプロトーナメントの盛り上がりが不可欠だ。昨年は男子プロでは宮里優作選手が大逆転賞金王に輝き、女子プロでは4年ぶりに韓国選手をかわして鈴木愛選手が初の賞金女王を獲得した。今年もこれを上回る熱戦が期待される。
プロトーナメントは、全試合で82試合が行なわれる。男子は昨年より1試合減の25試合だが、石川遼選手が最年少選手会長に就任したこともあり、国内ツアーを盛り上げるだろう。女子は昨年と同数の38試合で、ティーンエイジャーなど若手の台頭が著しいため新たなファン層も掴みそう。シニアはプラス1試合の19試合で熟練技に熱心なファンが観戦に押しかけるだろう。

半面、会員権相場は、長い停滞から抜け出すチャンスが到来しそうだ。全国の平均相場は72万円(1200コース)、関東エリアの平均は92万円、関西エリアは83万円といずれも0.4%下げているものの、これらはオフシーズンにしては踏みとどまっている範囲の水準である。市場も例年より早く成人式以降から動きを見せている。問い合わせの多くは50万円以下の低額コースだが、優良中堅や高額クラスにも問い合わせが徐々に増えてきた。入会希望者の問い合わせの密度も単なる問い合わせレベルから入会に直結するレベルまで高まっており、早晩相場回復につながっていくものと思われる。

相場上昇のけん引役が優良中堅から名門コースに移行する可能性も
関東相場の上昇が3月には関西相場へ波及、全体相場も底上げに

例年、関東相場の動きが、中部・関西以西へ波及するのは2~3ヶ月のタイムラグがあるが、今年は少し早まりそうで、早晩3月初旬ごろには影響が出そうだ。というのも、昨年末には年間で相場上昇局面を示したように、優良中堅や高額コースが価格を上げた。ただ、コースによっては、割安感が出た時点で買いが一巡した場面も見られた。

その結果、上昇波を読み込んだ売り手が様子見に転じ、売りを引っ込めてしまった。ただ、予算を抑えながらも優良コースや接待需要を目的とした老舗や名門コースを積極的に物色していた法人や個人経営業者の入会希望は相変わらず旺盛で、今後は予算を上積みしての買いも出てくるだろう。当面、相場上昇の牽引役は優良中堅から名門コースに移行する可能性が強くなったといえるが、低価格帯への引き合いも多く、全体相場の底上げも期待される。低額クラスでは、グループ入会から単独入会が巻き返してきており、自分に合った最適なコースを探す風潮が強まっている。入会のハザードとなっている名変料の再値下げを計画しているコースも増加しており、総予算が購入予定の範囲に収まれば入会が促進されよう。人気はトーナメント開催コースやエントリーのスムーズなコースに集まりそう。相場上昇はそのあたりからも動く可能性もあり、いろんな視点からも昇波が窺える展開に。相場が上がり始めた時点が買いの好機。今年は、早めに手当てするのが賢明かも知れない。

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