センチュリー吉川ゴルフ倶楽部(兵庫県)
センチュリー吉川ゴルフ倶楽部(兵庫県)
開場は1985年(昭和60年)11月1日。バブル期のデビューだが、華美一辺倒の風潮に一石を投じ、メンバーシップ制の原点回帰をコンセプトにオープンしたゴルフ場だ。
メンバーが真に寛げるクラブライフ、ゲストを招くに相応しい落ち着いた空間。会員本位と接待要素が融合した施設づくりが目的だった。30余年の星霜に培われコースの表情にも風格が出てきた。
コースは関西のゴルフ銀座の中枢・兵庫県三木市の豊かな自然に囲まれた丘陵地に、完成度の高さと独特の造形美を備えた18ホールがゆったりとレイアウトされている。
1番ホール
高台に位置するが、コース全体は概ねフラットで、ホール間のインターバルも短くプレーし易く、フェアウエイ幅も平均約80ヤードと広く取られており、距離も十分あるため、豪快なショットが楽しめる。
設計は「自然と人との融合を基本にプレーに最大のチャレンジ欲を引き出す空間づくり」を信条とする名匠・加藤福一氏。また印象派の一人としても多くの作品を送り出しているが、センチュリー吉川GCもその意思が明確に投入されている。96個のバンカー、5つの大きな池越えホールや谷越えホール、砲台グリーンなど大きなグリーンのキャンパスに変化と造形の妙をつくりだしている。
10番ホール
15番ホール
14本のクラブを駆使して、ゴルフ本来の醍醐味を堪能できるコースと言える。
完成度も高く、プロシニアツアー第一生命カップ、1991年関西PGAフィランスロピー、1992年デサントクラシックマンシングウエアカップ、1997年関西オープンなど多くのトーナメントの舞台ともなっていることで証明されている。アマの公式戦の開催もあり、全国区に。コースメンテナンスの良さにも定評があり、来場者の評価も高い。改修等にも積極的でコースのコンディションに気を配っている姿勢は評価できよう。
クラブハウスの外観は、静寂な音楽が奏でる旋律を想わせるようなフォルムで重厚感がある。華美でありながら落ち着いた雰囲気を醸す内装。贅沢に敷かれたた赤絨毯がクラブの格式を物語っている。
吹き抜け構造は開放感があり、身も心もリラックスできる。庭の緑も鮮やかで美しく都会の喧騒を忘れさせてくれる雰囲気づくりが隅々に行き渡っているのが嬉しい。また、レストランではボリュームたっぷりの定番メニューから朝食、土日限定のランチまでバラエティー豊かなメニューが味わえる。
交通アクセスも良く、ホームコースとしてまた胸を張ってゲストを招くことができるスタイルのゴルフ場と言える。スタッフの対応もレベルが高く居心地の良さでも評判が良い。
磐石の経営基盤と運営姿勢の信頼度は高い
会員本位制の精神が受け継がれている
接待需要が高まる中、法人でも見直し購入が増えている。また、個人のエグゼクティブ層の入会希望も多く、リタイアを前にして購入問い合わせの件数も増えてきた。これは、コースに対する信頼の高さを物語るものだろう。会員数も少なく、ゆったりしたクラブライフが送れるところは少なくなってきている。高級感がありながら、ホームコースとしての要求を満たし、さらに接待にも適したコースとしての要素が人気の源。見直し銘柄として注目したい。
ロビー
レストラン
コースデータ
- コース規模=18ホール・7038ヤード・パー72
- コースレート=73.4
- 設計=加藤福一
- グリーン=ベント
- プレースタイル=電磁誘導5人乗り乗用カートによるキャディ付またはセルフプレーの選択。ツーサムも可。
- 交通=山陽自動車道三木東ICから県道85号線を経由して約7km(11分)、または中国自動車道吉川ICから県道20号線を経由して約13km(23分)。
- 電車利用は、神戸電鉄三木駅下車、タクシー利用で約8km(14分)。
- 練習場=完備