ザ・会員権

NICE ON 4月号【Vol. 438】


都市近郊の老舗・名門・準名門に入会希望が増加、春高相場の兆しが見えてきた。単純平均相場も上昇、低価格から高額まで満遍なく問い合わせが広がる。

春のシーズンに向けて会員権市場もようやく重い腰を上げ、動き始めた感がある。春のラウンドやコンペ開催に向けたゴルフ場のエントリーも順調に入っている。ゴルフ練習場の入場者数も8年ぶりに回復、ゴルフ人気の高まりが数字として表れてきたといえよう。
会員権市場に目を移してみると、直近の平均相場は前月比を1~2パーセントの狭いレンジながら上回る推移をみせている。

単純平均相場は83万円で昨年の春期相場の水準に戻した。複数コース保有者が年会費の負担を嫌って、低額コースから手放す傾向が影響して相場を弱くしていた50万円以下の低価格帯のコースにも、新規ゴルファーの入会希望が入りはじめ、下落傾向に歯止めがかかってきた。それとともに、高額クラスや地域のプライスリーダーに強い入会希望が入っている。法人の役員の入れ替わり、リタイアを目前にしたリッチシニア層が早めに準備のために動き出したからだ。また、個人でも、優良中堅クラスにホームコースを切り替える人が増え、新規募集にも目を向けている。

入会希望が目立っているのは、京都府下では城陽CC、京都GCなどの老舗名門に加え、新規募集を行なっている日清都CC。滋賀県では琵琶湖CC、奈良県では奈良国際GC、飛鳥CC、KOMACCなど。大阪府下では枚方CC、泉ヶ丘CC、茨木国際GCが人気化。兵庫県では芦屋CC、西宮CC、花屋敷GC。和歌山県は動きが鈍いが平均的に売買が成立している。

選択のポイントは、名義書換料の値上げの前に入手したいとするものや、新規預託金に評価を見せるものなど、今が絶好機とみるタイミングやメリットに重きを置いているのが特徴的。相場の推移を様子見しながら、ゴルフ場の動きや情報を細かくチェックしている潜在需要者は多い。春を前にいざ!出陣といったところか。

高額クラスに入会希望が入り始めたことで、全体相場反転のけん引力となろう。実際に名義書換料を含めた200~300万円クラスのコースの相場が好転の兆しをみせ始めている。
これまで、都市近郊が選定条件のトップ項目であったのが、接待に適したゆったりムードのコース、経営に安定感のあるコース、会員数の適正なコースなどが上位にランクされてきている。4~5月は春高傾向を示すものの、大きく塗り替えられることはない。
今が絶好の入会の決断期にあるといえよう。

■ 登録・解除フォーム

ご登録されたいE-mailアドレスを入力し、ご希望の項目ボタンを押してください。