ザ・会員権

NICE ON 5月号【Vol. 415】


優良中堅・名門や老舗クラスが上昇波動の相場をけん引する局面に
本格シーズンを迎え、市場環境が徐々に好転、購入の好機が訪れる

会員権相場は、昨年10月下旬を底として、今年4月中旬でようやく2%台の回復をみせている。関西エリアの単純平均相場は、82~84万円台をうかがう展開に。2月から3カ月連続の上昇だけに、その足音は確かだ。
本格的シーズンに突入という季節柄もあるが、全価格帯で購入の引き合いが入っている。中でも目につくのは、250~300万円の準名門、500万円以上の高額クラスに購入希望が多く入っていることだ。老舗や名門コースは常時人気が高く、売り注文が出るのを待っている状況だが、ここにきて新年度を迎え、法人の買い替えや、個人の異動、ランクアップやホームコースの変更に伴う売りが出たため、スムーズな成約に結び付くケースが多い。
また、名義変更料を含み100万円以下の価格帯、あるいは50万~100万円のクラスにも入会希望の注文が入っている。新規参入組やセカンドコースとしての需要が多く、またグループ購入やファミリーでの入会希望が多いのもこの価格帯の特徴的な部分だ。
さらに、選択肢も都市近郊からローカルへ。質の高いリゾートをホームコースに選ぶというのも新しい発想といえる。

今年は、節税に伴う売りはほとんど影をひそめており値崩れは見られない。むしろ、購入希望の注文が先行しているため品薄傾向が続いている商況だ。ひところ話題となった、改正相続税や相続税の対象となる会員権などの風潮が徐々に浸透、会員権の再評価、売却、生前贈与といったモーメントを作り出しているといえよう。
関東エリアは、名門、準名門がけん引する反発相場を描き出しているが、早晩関西エリアやローカル相場にもその波動は届くはずだ。関東の波は通常2~3カ月のタイムラグをもって作動するが、今年は5~6月にはその影響が出るものと思われる。

既設相場が好調になれば補充募集もより応募が増えよう。相乗効果を期待したいが、名変を停止しないままでの補充募集は、ユーザーの選択の混乱を招きかねない。既設会員権と新規募集のメリットの相違、使い勝手の相違、などユーザーファーストの目線に立った訴求方法などゴルフ場側にも工夫が必要になる。
会員権は大切な財産だが、今や保有する時代から使う時代に・・・・・・、有意義なゴルフライフを送るにはそのメリットを最大限に活かしたいものだ。

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