ザ・会員権

NICE ON 9月号【Vol. 419】


相場は夏枯れなく強い潜在需要を背景に、秋口の上昇波動に向け歩固めの段階に入る。
経営・運営ともに安定感のある準名門コースに法人・個人がターゲットを絞っている。

酷暑続きで、さすがにゴルフ場入場者は都市近郊コースでも伸び悩んだが、半面、長い夏休暇を利用して涼しい高原コースでプレーした人も多かった。
ただ、海外では松山英樹の活躍、国内では女子プロの試合でニューヒロインが週替わりで台頭するなど関心を集め、ゴルフ観戦の入場者は盛り上がりを見せた。
ゴルフ界はプロツアーが盛り上がらないと良い風は吹かない。着実なゴルフ人気を背景に会員権市場でも会員権取得に関心を寄せる人が増えてきた。

7、8月は期待されたボーナス需要も購買にはつながらなかったものの、問い合わせは多く入り、強い潜在需要を感じさせた。コースの選別では名変料などを含めた100~200万円の価格帯がもっとも多く、「エントリーがスムーズ」「競技会が多く定期的に開催されている」「会員数が適正でクラブライフにゆとりがある」などを選択のポイントにしている人が多い。

準名門クラスがけん引役に、9月中旬頃から動き出す気配が濃厚になる。
問い合わせレベルから入会希望の動きが増えれば、躍動感が出る事になる。

関東エリアの夏相場は200万円クラスに強い引き合いがあり例年になく好調に推移し、小さいながらも波が来た。関西のそれは2ヶ月のタイムラグをみると9月中旬頃になる。準名門や優良中堅コースの中には、エントリーはネット受付を中止し、メンバー同伴または紹介に戻すところも増えてきた。本来のメンバーシップ制に運営を戻すのが狙いだが、そうした姿勢が評価され入会希望者が激増したコースもある。また、名門や、準名門コースの土曜日利用可能の平日会員権にも引き合いが増えている。正会員権の50~60%で購入できることもあるが、購入心理の奥にあるのはあくまでもメンバーシップ制の堅持にある。

会員権価格水準が低下し、名変料の値下げも続けば購入しやすい市場環境が取り戻せる。それが入会希望の流れを変えることも期待できる。個人の購入意欲も高まりつつある現在、法人の動き次第では秋相場は大きく塗り変わるだろう。相場のけん引役は高額クラスから準名門クラスへ。お手ごろ価格帯でこういった内容のコースの入会が増えれば平均相場の底上げも見られよう。探す時期から購入機会へ。相場は上がり始めたときが買い時。この鉄則を見逃さないようにしたい。

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