ギャラリースタンド

NICE ON 3月号【Vol. 449】


念願だったWHS(ワールドハンディキャップシステム)が全世界でいよいよスタート。日本では、春頃に導入日や詳細スケジュールがJGAホームページ上に掲載される。

ゴルフが地球的規模で広がり、ゴルフ競技会も各国で盛んに行なわれている。グローバル化されるにつれ、ゴルフ界では周知の通り、ゴルフ規則、用具規則、アマチュア資格規則などに関しては徐々に世界で統一化されてきたが、唯一ハンディシステムだけ、統一化がされてこなかった。いわばハンディの統一は、ゴルフ界の念願事項であった訳だ。
ルールの総本山R&AとUSGAでは、多くの時間をかけて「ワールドハンディキャップシステム(WHS)」を開発してきたが、いよいよ今年(2020年)1月より、全世界でスタートした。これにより、多くのゴルファーが使える世界統一のハンディシステムの導入が実現したわけだ。

昨年(2019年)までは、世界には6つのハンディシステム(ゴルフ・オーストラリア、英国及びアイルランドのナショナルゴルフ連盟協議会、ヨーロッパゴルフ協会、南アフリカゴルフ協会、アルゼンチンゴルフ協会、全米ゴルフ協会)が存在していた。それぞれの地域では、それらは有効に機能するものの、各システムの特徴が異なるため、同じ技量のゴルファーであってもハンディの数値に差異が生じていた。
この矛盾を解消すべく世界統一のシステム開発が求められていたといえる。WHSにより全世界共通に均一なプレー技量の判定尺度を提供、プレー方法やプレー場所に関わらず、技量の異なるゴルファーが公正かつ公平に競い合えるようになった。このシステムはすでに米国、カナダ、豪州、韓国など10カ国で導入されている。

日本でも導入準備がすすめられているが、日本ゴルフ協会(JGA)によると、20年度秋以降になるという。理由は、言語の違いもあり、「NEW J-sys(JGA/USGAハンディキャップ査定システム)」というスコア管理システムをWHSに対応したシステムに改修するのに時間を要するためだということだ。いずれにせよ、2020年末までには全世界的にWHSへの移行が完了する見込みだ。
国内では、現在USGAハンディキャップシステムに基づいてハンディが決定されているが、すでにそのハンディを取得している人もWHS導入のタイミングで自動的にそれに対応したハンディに変更されることになる。その時、どのくらいの差異が生じるかというと、変動は、0.1~0.2程度(JGA)に収まるとの予測だ。具体的な導入日や詳細スケジュールは、早くて春頃、JGAホームページに掲載される予定のため、特に競技に関わるゴルファーは、留意する必要がありそうだ。
コースの難易度を加味した適正なハンディキャップを取得すれば世界のどの競技に出場できる。ゴルフもワールドワイド化がさらに促進されそうだ。

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