ザ・会員権

NICE ON 10月号【Vol. 408】


10月を境に法人関係の見直し購入(ランクアップ)が顕著に
市場の停滞感が続くも、会員権相場の割安感がより鮮明に

リオ五輪でゴルフが正式種目として復活、ゴルフ人気を後押しすると期待がかかったが、直ぐには会員権購入の動機には繋がらなかった。それでも、ゴルフ場の利用者は着実に増えており、将来の会員権購入予備軍の醸成には効果ありとの手ごたえは感じられた。
今年上半期の相場は、周辺環境の急激な変化には比例せず、比較的安定した推移を保った。100万円以下の低額クラスは、若年層や婦人層の台頭で活発な動きが見られたが、300万円以上の高額クラスになると入会にまで結びつかず、また相場を支えていた200~300万円の優良中堅クラスも購入希望が停滞した。
それでも平均相場が大きく落ち込まなかったのは、潜在的な売買の動きは多くあり、問合せの件数も多くみられるため、会員権相場が低い方向に進まなかったからだ。関西エリアの単純平均相場を見ても86~88万円付近でほぼ固定され、大きな上下動もなく、ほぼ安定期にあることを物語る証だ。
そういった中で、法人関係の動きが活発化してきた。例年決算期である9月また10月のこの時期にみられる傾向だが、今年は特に動きが鮮明だ。
保有コースの見直しでランクアップを狙い上位クラスへの入会希望が進む方向に、また複数コースを手放してでも名門・優良コースへ入会する動きも多く見られるのが特徴的だ。会員権価格の停滞感から法人関係の見直し購入が出始めたことで、高額クラスに上場の機運が高まるはずだ。
会員権相場の先行きには、明るさが感じられる局面と言えよう。

年会費の負担増やスリーピング会員の処分増加で
選択肢広がる市場、割安に取得できる好機が到来

法人関係の不要会員権処分と呼応して、複数コース保有の個人で年会費を負担に感じる高齢者や保有しているもののプレーにもいかないという、いわゆるスリーピング会員の退会が増えている。
こうした会員権が市場に出ると購入者側にとっては、選択肢が広がり、予算内のコースが見つけやすくなり、思わぬコースがターゲットとなる可能性が高まってくる。これらの中には入会諸費用(名義書換料、入会保証金など)が減額されたり、入会資格が大幅に緩和されたコースも多く、また問い合わせ等も多いため相場も安定し、上昇の波に乗るものも散見される。
市場の売買状況を観察するなどして、専門業者に尋ねてみる価値はある。
婦人層のゴルフ参加率が高まっており、会員権購入もリタイア予備軍に次いで多い。高額コースの停滞が、相場全体を停滞しているように見せているが、実情はこうした層に支えられて活発だ。
総じて割安感が鮮明になっている現在は、会員権購入・入会には好機到来と言える。

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