ギャラリースタンド

NICE ON 11月号【Vol. 445】


次世代急成長で女子プロテストは、ますます狭き門になり過酷な戦場に?一次予選で24アンダーという脅威のスコアが出た。

渋野選手に注目が集まリ盛り上がっている女子プロトーナメント。さらに、黄金世代筆頭の畑岡選手が最年少メジャー3勝目をあげたことで、ますます目が離せなくなってきた。
本年度のプロテストのトップを切って行なわれたLPGA(日本女子プロゴルフ協会)プロテスト第1次予選D地区は、兵庫県の有馬ロイヤルGC(3日間)で行なわれ、上位50人が2次予選に進んだ。ここまでは通常の風景だが、この大会でなんとプラチナ世代を代表する古江 彩佳選手が24アンダー、西村 優菜選手が20アンダーという異次元のスコアで通過したことがわかった。

2人に実力があるのは自明だが、他を大きく引き離しての通過は関係者を驚かせた。
2015年から昨年までの第1次予選の通過スコア記録を調べてみると、全13会場で行なわれたものの内、トップがアンダーパーだったのは7会場、他の6会場でのトップの選手はイーブンかオーバーパーのレベル。アンダーパーを出した選手でも2桁アンダーは例がない。
もちろんゴルフのスコアは、コースの難易度によって大きく左右されるという面もあるし、その日の天候やコースセッティングによっても大きく変わってくるというのは異論を持たないが、予選が行なわれた会場を考えると通常と変わらず、むしろ難易度は高かったはず。そのことを考慮してもやはり、この24アンダー、20アンダーは圧倒的といえるスコア。

ここ数年プロテストには、将来の女子プロ界を背負って立つであろう逸材がこぞってチャレンジする光景がみられ、世界のフィールドで活躍する多くの日本人選手の雄姿をも夢見させてくれる。また、今年から、現在の高校3年生世代でも受験が可能になり、2021年からは、QT(ツアー出場権を争う予選会)の出場資格がLPGA会員に限られるため、現役のツアー選手もプロテストにチャレンジすることが予測されるため今年は、例年以上の激戦が予想される。

ジュニア界でも逸材は多く、渋野、畑岡効果は彼女たちの立ち位置をも変えている。「世界は近い」というのがプラチナあるいはそれに続く新世代の感覚とプロへの距離感だ。
プロテストの最終選考会では、予選免除組、さらにプロ資格を持たないツアープレーヤーたちの参加もある。プロテストの合格基準となる20名の枠。そこは過酷な狭き門。
女子プロテストの図式が大きく塗り替えられようとしている。

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