Bar Payne!(ペイン)店主

安田 光一さん
Koichi Yasuda

NICE ON 5月号【Vol. 439】

今回のゲストは京都・祇園にあるBar Payne !(ペイン)店主の安田光一さんです。JAZZ、ゴルフ、カラオケ等々ご自身の好きなものであふれた念願のお店をオープンさせてから来年でちょうど10周年。その明るいお人柄に魅かれてサラリーマンやOLの方をはじめ祇園で働く方、ゴルフつながりでプロゴルファーやレッスンプロの方など多くのお客様が来店される人気店です。独立後にご結婚された奥様との間に最近第3子が誕生されたとのことで、公私ともに充実した毎日を送っておられるようです。

取材日:2019年3月11日/場所:株式会社メンバーズゴルフサービス 本社


Bar Payne ! のこと

お店はいつ頃オープンされたのでしょうか?

安田 2010年3月5日です。ですから来年ちょうど10周年を迎えます。また独立後には結婚も致しました。私がこの業界に入ったのは約20年前ですが、ゆくゆくは独立したいなとは思っていました。

どのようなお店なのでしょうか?

安田 コンセプトは私自身が行きたくなるようなお店ということで、私が好きなものを店づくりに取り入れていますし、気軽に立ち寄れるような料金設定にさせていただいています。BGMはジャズや80年代の洋楽がメインで、ゴルフの映像をモニターでずっと流しています。もちろんカラオケもありますよ(笑)。夜9時から朝5時まで営業しておりましてサラリーマンの方、OLの方から祇園の町で働いておられる方たちまで幅広くご利用いただいています。

楽しそうなお店ですね。店名のPayne!には何か由来があるのでしょうか?

安田 私が最も尊敬しているプロゴルファーのペイン・スチュアートから取らせていただきました。店内には彼の写真もあります。

どのようなところに魅かれたのでしょうか?

安田 私がゴルフを始めた年が1998年だったのですが、その年の全米オープンで彼は優勝まであと1歩に迫りながらも、最後の土壇場で逆転負けを喫してしまったんです。そして翌年、彼は「優勝しに来た」という名言からスタートしていったのをたまたまテレビで見ていて、彼のプレーを最後まで見届けたいという気持ちにさせられたんです。結果、4日目最終日にフィル・ミケルソンとの接戦を制して見事優勝した時のガッツポーズを見た瞬間に私は感動して号泣してしまったんです(笑)。それと同時にゴルフってこんなに奥深くて素晴らしい競技だったんだと気づかせてもらいました。残念ながらその年の秋に彼は飛行機事故で亡くなったのですが、昔の文献なんかを拝見するとその素晴らしい人間性にも触れることができて尊敬の念を深めました。それで僭越ながら店名に使わせていただいたんです。

お店のお客様にもゴルフ好きの方が多いのでしょうね。

安田 ゴルフ好きの方やこれから始めたいとおっしゃる方にご来店いただいてゴルフ談議に花を咲かせています。また、プロゴルファーやレッスンプロの方たちもたくさん来られますよ。もちろんゴルフをされない方も多いので、皆さんお気軽にご来店ください(笑)。

ゴルフライフについて

それではここからは安田さんのゴルフライフについてお伺いしたいと思います。ゴルフを始められたのが約20年前ということですが、きっかけは何だったのでしょうか?

安田 その当時勤めていたお店のオーナーから誘われたのがきっかけでした。最初はちょっとミーハーな気持ちでしたが、始めて間もない頃ちょっと悔しい思いをさせられる出来事がありまして・・・。あるコンペに参加したのですが、まだ初心者だったので130ほど叩いてしまったんです。その時に「あんな下手な人間を連れてきたのは誰や・・・」というような声を聞かされて発奮しまして(笑)、それからは結構本格的に練習をし始めました。そのおかげか1年くらいで80台前半でラウンドできるようになりました。

それはすごい上達ぶりです。初ラウンドの思い出があればお聞かせください。

安田 前の店のオーナーにクラブをいただいてご一緒させていただいたのが初ラウンドでした。練習に2回ほど行っていきなりラウンドしたのですが、ひとホール目はティーショットに成功してスプーンでセカンドがグリーン近くまで行き、「結構やるやないか」とほめられたのですが、そこからアプローチが行ったり来たりで前に進まなくて同伴者に「ギブアップして、次のホールへ行きましょう」と言われてしまいました(笑)。スコア的には3倍の点数になるんですよ、ギブアップすると・・・。苦い初ラウンドでした(笑)。

そこから発奮して腕を上げられたのですね。今までのベストスコアをお聞かせください。

安田 73です。比良ゴルフ倶楽部でした。私にとってはとても相性のいいコースで初めて100を切ったのも80台、70台を出したのも比良GCでした。

ホールインワンのご経験はございますか?

安田 1回あります。日野ゴルフ倶楽部のクインコースでした。5〜6年前の春頃だったと思いますが、その年はなぜかすごく調子が良くてゴルフの女神様か何かが降臨したようでした(笑)。出場した京都・滋賀オープンゴルフ選手権ではミドルホールのセカンドをチップインさせたり、京都オープンゴルフ選手権では予選会でホールインワンをしかけたり、自分の思い通りのラインに球が走ってカップインしたりとすごく乗っていた年でした。その延長線上でのホールインワンでした。

競技会にはよく出られるのでしょうか?

安田 前の店に勤めていた頃は自分のハンデキャップなりに出られる試合を雑誌とかで見つけ出しては積極的に参加していました。

2017 京都・滋賀オープンゴルフ選手権にて

何かきっかけがあったのでしょうか?

安田 私はゴルフの前にもともとビリヤードをやっていたんです。だんだん技術が向上するとともに自分が全国レベルで戦えるのかどうかということを知りたくて全日本選手権にも出場して上位に入ったり、小規模の大会で優勝したりもしました。そのうちだんだん試合ならではの緊張感を楽しめるようにもなっていったのです。
 その後ゴルフも始めましたが1年半、2年とたって平均90前後でラウンドできるようになった頃、勤めていた店の向かいのお店にゴルフが上手なちょっと有名な方がおられて、その方に「安田君は京都・滋賀オープンに出ないの?」と聞かれたんです。「まだ早すぎますよ」と返事をしましたが、その後も何回も誘われ続けて最後に言われた一言が「安田君、ビリヤードやってたよね。ビリヤードやり始めて上手くなった子に試合出ることを勧めないか?」ということでした。「勧めますよ。緊張感の中でプレーする方が上達も早いし学ぶことも多いですから」と返答すると「そうでしょう。僕はだから勧めてるんだよ」と言われてしまい、それなら出ようと決心がつきました。当時の私のハンデでは出場資格には足りなかったのですがその方に練習場推薦を取っていただいて無事出場しました。しかし結果は、105も叩いてしまったんです。前半52,3叩いたところで同伴者に「迷惑かけて申し訳ありませんが最後までラウンドをしたいので、どうかお付き合いください」と頭を下げ承諾をいただきました(笑)。
 そこからは競技会の楽しさを知りまして、今でも京都・滋賀オープンにはほぼ毎年参加するようにしています。楽しさを教えて下さった大会に少しでも恩返しができればと勝手に思っています(笑)。

ビリヤードでもゴルフでも、何かを極めようというこだわりを感じますね。

安田 今よりは向上したいという思いはあります。例えばビリヤード場に一人でふらっと入った時に、上手な年配の方たちが静かに球を突いている。ちょっと独特な空気が流れて普通なら避けてしまいそうですが、私は逆にそこでお手合わせ願いたいと思ってしまう方なんです。そんな感覚を求めてゴルフの試合にも臨んでいるのかもしれませんね(笑)。

コムウッドゴルフクラブにて

普段はどなたとラウンドされることが多いのでしょうか?

安田 お店のお客様がメインです。朝の5時に営業が終了してからゴルフへ行くこともあります(笑)。大体週1回はラウンドしていて、いつでも行けるようにお店にゴルフクラブを置いています(笑)。

それはすごいですね!

安田 もちろん、私が運転することはなくて知り合いの車に乗せていただいていますけれどね(笑)。他には、ハンデゼロクラスの友達がいまして、彼の仲間の方たちとラウンドする機会も結構ありますね。

ハンデゼロというとアマチュアゴルファーからすると神様みたいな存在です(笑)。

安田 彼らと一緒にラウンドしてお話を伺うと技術面はもちろん、考え方やプランニングなどに関して大変勉強になります。

安田さんにとってゴルフの魅力はどのようなことになりますか?

ペイン・スチュアートが愛したニッカポッカスタイルで

安田 ゴルフを通じて様々なことを学べることです。人付き合いとかルールやマナー、人間性を高めメンタルを安定させる方法だとか、欲を抑える方法とか・・・(笑)。それから健康面、たとえばなるべく試合中に体力が維持できるような食事法とか呼吸法とか姿勢などにも気を付けるようになりました。寝不足でプレーした時などラウンド中の簡単なヤード計算もできなくなってしまう時があります(笑)。そういう時は酸素とか糖質が脳に必要なのでグラニュー糖のようなものを食べたりします。また、普段のラウンドでもスタートの2時間半くらい前に食事をとるように心がけています。するとちょうどスタートの頃には消化されているんです。そして炭水化物を多めにとって糖質に変えてラウンド中の体力維持に努めています。

そこまでおやりになるんですね!
様々なゴルフ場でラウンドされておられると思いますが、印象に残っているゴルフ場はおありですか?

安田 ABCゴルフ倶楽部です。初めて男子プロのツアーを見に行ったのですが、その時は田中秀道プロが優勝争いをされていて結局優勝できなかったのですが、試合後のファンサービスが素晴らしかったんです。私もサインをいただきましたが、一人一人に声をかけてくださって・・・。後で聞くと腰痛を患いながらのラウンドだったとのことで、さすがプロだと感じ入りました。

ゴルフ会員権であるとかゴルフ場全般へのご要望がありましたらお聞かせください。

安田 私は現在亀岡市のれいせんゴルフ倶楽部のメンバーですが、月例などの競技会に参加できたり、日曜日に一人で行ってもメンバーの方たちと楽しくラウンドできたりということはメンバーならではのメリットだと思います。ゴルフ場ではメンバー同士がそれぞれのお仕事上でのポジションを超えて、利害も上下関係もないフラットな立場でお付き合いができればいいなと考えています。また、コース側にもそういった雰囲気づくりを意識していただければありがたいですね。

最後になりましたが、今後の目標とか座右の銘などがあればお聞かせください。

安田 座右の銘は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」です。これは以前勤めていたお店のオーナーから伺った言葉で、彼はゴルフ仲間たちにも慕われるような上手く、強いプレーヤーでしたが、とにかく謙虚でその人間性には尊敬の念を抱かずにはいられませんでした。できれば私もそういう生き方をしたいなと思っています。
 また、目標と言いますか・・・実は私事ですが最近第3子が誕生して50歳からまた子育てができることが本当に嬉しくて・・・。今はゴルフより子育てを楽しみたいなと思っています。ですから今後20年〜30年楽しみたいな、長生きしたいなと思っています(笑)。

本日はありがとうございました。

Bar Payne !
https://payne.kyo2.jp/
 店主 安田 光一さん

Profile
京都市西京区在住
1968年7月2日生まれ(満50歳)
●ゴルフ歴  約20年
●所属コース れいせんゴルフ倶楽部
●ハンデ 10(れいせんゴルフ倶楽部)

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