ザ・会員権

NICE ON 9月号【Vol. 407】


市場は停滞気味も全価格帯で割安感さらに色濃く
秋のシーズン直前で問合せ増加、潜在需要の根強さ顕在化

稀に見る酷暑が続き、会員権市場も夏枯れを余儀なくされたのか、8月は会員権相場も一服状態となった。
リオ・オリンピック、高校野球とゴルファーの興味もそちらへ向かったことも影響したが、この酷暑の中でもゴルフ場は大いに賑わった。また、英国のEU離脱による経済環境の先行き不透明感も懸念材料となったが、ゴルフ会員権市場には直接の影響は見られない。会員権相場は自律相場を形づくっており、株価との連動性も否定的な見方が大勢を占めているからだ。
7月・8月は、一時見直し買いが顕著となっていた法人の動きがやや鈍ったため全体相場も低調に推移した。購入希望のボリュームゾーンは、低価格帯にシフトを変えている。
問合せが多いのは相変わらず優良中堅クラスだが、入会希望は比較的ゆっくりしている。というのも、会員権価格(相場)は、さらに割安感が強まっているため今後の会員権相場推移を眺めようと、じっくりと様子見しているのが実際だからだ。
また、根強い人気の老舗・名門コースは市場に出回る件数が減少気味だが、潜在需要の強さを物語る問い合わせは多く見られるため、徐々に会員権価格も上昇の傾向を示している。
人気エリアに偏りがないのも特徴的だ。兵庫・大阪府下のアクセスの良い都市近郊コースを中心に入会希望が増えており、京都・滋賀県下の老舗や優良中堅コースにも関心が集まっている。また、コース内容の良いコースの補充募集への応募も増加傾向にある。

購入・入会には絶好機が当面続く
総じて割安で買い易い相場環境に

年初来の平均相場は3%前後落ち込みがあるものの、8月後半から再び盛り返し、関西エリアの単純平均相場は88万円をキープしている。一ヶ月単位で上下動があっても1%内外とほぼ安定期にあると言って良い。
この夏にじっくりとコース選びをした人が購入を考えるのは、9月上旬から中旬にかけてだ。購入も急ぎというものはなく、時間をかけてコース選定をしているだけに成約率も自ずと高まる傾向にある。
ここにきて、入会者のコース選択基準は低費用型へと移行している。会員権価格、名義書換料、年会費を含めた総費用が予算内に収まるコースを選んでいるという傾向だ。
入会要因でトップランク入りしている中でも、入会諸費用の軽減策で注目されたコースが多くを占めるのもその現れと言える。
さらに、酷暑で悩んだゴルファーが高原コースやリゾートコースでのプレーに満足感を覚え、比較的涼しい高原コースや施設の整ったリゾートコースを、ホームコースにという動きやセカンドコースとして選択肢を求める人も多く見受けられるのは納得できる。今後の相場の動きを見守りたい。

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