ザ・会員権

NICE ON 8月号【Vol. 430】


安定相場が続く中、市場全体に人気コースは入会希望が増加
法人の接待需要は活発、中堅や高額コースは高値安定推移に

景気の減速感、政局不安の中、ゴルフはいよいよトップシーズンを迎える。
7月初めには数十年に1回という大雨に多くの被害が出た。
被害にあわれた方々には心からお見舞い申し上げます。

ゴルフ場も地震に続き豪雨でメンテナンスにエネルギーをとられたが、幸い大きな打撃もなく早急な復興を果たしたコースも多い。暑い夏を過ぎれば、いよいよ本格的な秋のゴルフシーズンが訪れる。会員権市場も全価格帯に入会希望が入り、ひと夏の試練を乗り越えた感がある。
7月下旬頃からは、株主総会明けで接待需要から、法人の会員権を求める動きが再開、都市近郊の優良中堅や老舗・名門コースが高値安定で推移するようになってきた。

個人の入会希望は人気のある特定のコースに偏っているものの、割安感のある中堅コースなどには潜在需要の強さが窺える問い合わせが増えている。高額コースでは、相場の安定と多少の右肩上がりの傾向を見て、売り希望を引っ込める人もあり、入会希望者は金額面が合わない状況だ。今後は売り手の希望値に合わせる上値追いも出てこよう。反面、低額コースで不人気なところは入会希望が入らず、相場は弱含みに転じてきた。人気不人気の二極分化が鮮明になっているというのも今の市場の特徴的な動きを表している。また、新名神高速の延伸、JCTの開設で利便性が大きく向上したコースの入会希望が増えている。これらは徐々に相場が回復していくだろう。

相場表を眺めていると低額や中堅で相場が急激に回復しているコースを発見することがある。これは専門業者が買いを進めていることが多く、コースの改善策等を進めている内部情報を持っていることが多い。その場合はコースのメンバーに聞いてみれば動きがつかめることが多い。
名義書換料は下方修正が進んでいるものの、アンバランスな料金で高止まりしているところや年会費も値上がり傾向にあるなど、入会希望者にとっては迷う場面ではある。名義書換料については、預託金充当制度を開始するところなど、コースによって独自の制度を進めるところも出てきた。こういった動きはアンテナを張っていれば入手しやすいので専門業者と蜜に情報交換をするのが得策だ。

入会を希望する場合、経営会社を見ることも肝要。現在、ゴルフ企業の勢力図は上位固定化が鮮明。近年は遊戯や金融、新規不動産業者、アジアファンドの進出が目立っている。
その経営グループの方針、経営会社の運営姿勢に目を向け、特長を掴んでおくことも失敗しない会員権の買い方といえよう。
ここにきて、預託金の返還に伴う欠員補充のための追加募集も出てきた。いずれも預託金のないプレー権にしているのが特徴。多くの選択肢の中で、自分に合ったコース選びができる環境にあるといえる。

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