ギャラリースタンド

NICE ON 1月号【Vol. 423】


世代交代が進むプロゴルフ界。羽ばたけ世界へ若き戦士たち。
試合がおもしろくなければ、ゴルフ界は盛り上がらない。

ゴルフの盛り上がりには、プロツアーの盛況が欠かせない。青木功、尾崎将司、中嶋常幸が作った第1次ゴルフブーム。宮里 藍、石川 遼が登場した第2次ゴルフブーム。好景気、バブルという後押しがあったものの、ゴルフ人口が一気に膨らんだのは、彼らがゴルフの面白さを体現して見せたからだ。今はゴルフ人口が年々減少していると言われている。ゴルフの五輪復帰でかろうじて興味をつないでいるが、プロツアーの衰退(スター不在)が少なからず影響していることも否めない。そんな中、2017年は久々に新しい風が吹いた。この風をフォローに2018年はプロツアーも活況を呈して欲しいものだ。

男子・女子に共通しているのは明らかな世代交代の進行だ。男子は松山英樹が海外で孤軍奮闘、国内の賞金王レースでは宮里優作が逆転で賞金王に輝き、男子ゴルフ界の盛り上げに貢献した。石川 遼は米PGAツアーの出場権を獲得できなかったが、カシオワールドオープンで2位Tに入り復活劇を期待させている。再び世界で戦うためにスイング改造に着手しオフには流動的だがアジアンツアーの出場を含め今期は日本ツアーに復帰することになった。

シード権争いを見ると、初シード獲得者は小鯛竜也、星野陸也ら20代を中心に10人、第1シード(上位60名)はフレッシュな顔ぶれが揃い熱戦が期待される構成となった。また、シード復帰組みは久保谷健一等8人。逆にシード落ちしたのは18人で、星野英正等40代が半分を占め、35歳以上が14人と世代交代をくっきり浮かび上がらせるものだ。中堅選手が若手に負けじとどれだけ意地を見せてくれるか期待したい。
女子は宮里の現役引退があったものの、賞金女王に久々に日本選手の鈴木 愛が輝いた。韓国勢に人気・実力とも先行されていたがキム ハヌル、イミニョンとの三つ巴賞金女王レースは見ごたえがあった。

畑岡奈紗の記録塗り替えの活躍も目立った。二世プロの川岸史果も毎試合盛り上げてくれた。
国内女子ツアーは、今期から新たに「リランキング制度」が導入される。これはシードを持たない選手を対象に、開幕当初の出場優先順位をシーズン中に見直すシステム。出場優先順位を整理してみると、①第2シード ②ステップ・アップ・ツアー賞金女王 ③QT上位者、となるため2017年の成績をより重視する形だ。これまではQTさえ突破すれば試合に出られたが、今期からはそうは問屋がおろさない。より好調な選手にチャンスが与えられるため、これまで以上の競争、熱戦が繰り広げられるだろう。
また、米LPGAツアークォリファイングトーナメントの方式が変更になる。畑岡、川岸だけでなく、米LPGAツアーでの活躍を夢見る若手選手も多いためどんどんチャレンジする選手が増えることを願って止まない。

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