ギャラリースタンド

NICE ON 9月号【Vol. 419】


ゴルフとドーピングを考える。来季から米PGAツアーが血液検査を導入の報。
日本の男女ツアーはどうするのか?その波及に注目したい。

ドーピングの禁止は「スポーツの価値を損なう」「フェアプレーの精神に反する」「健康を害する」「反社会的行為」などの理由から行われるものだ。
米PGAツアーが10月から始まる2017-18シリーズからドーピング検査に血液検査の項目を加えると発表した。
ゴルフもオリンピックの正式競技として復帰した以上他の種目と同じように血液検査を行うのは当然というトッププレーヤーもいるが、ゴルフの持つ本来の精神から反するものの、五輪復活という意味からもドーピングは受け入れざるを得ないとしぶしぶながらこの動きを容認する選手もいる。
ゴルフは紳士淑女のスポーツ。フェアプレーはもちろん、ドーピングなどとは本来無関係のものであるべきとの意見も多い。実施するならグレーゾーンを作らず徹底的にやるべきだろう。
ドーピングの語源には諸説がある。もっとも一般的に知られているのが、南アフリカの原住民が儀式舞踏を演じる際に飲用したとされる「dop」というアルコール飲料に由来するものがある。もうひとつはオランダ語で「濃いディッピングソース」を意味する「doop」に由来するという説である。
この単語が米語として変化し、さまざまな変遷を経て「競技上のパフォーマンスを向上する目的で作られた薬剤の調合」となったとされている。南ギリシャ時代に競技者が興奮剤をドーピング目的で使用するようになったらしい。19世紀には競走馬にも使用されたという記述もある。スポーツ関連では、1865年にアムステルダム運河水泳大会で使用した選手がいたというのがドーピング使用の歴史ではもっとも古いとされている。

一方で、血液を抜くということは健康体にとっても身体的にも負担が大きい。ゴルフトーナメントでは4日間競技で木曜日のスタート、3日間競技では金曜日スタートなので、その日の検査ではプレーに影響が出るだろう。実施するなら週の初めか火曜日が好ましいというもっともな意見もある。
詳しい実施方法などは今後発表されるだろうが、尿検査は継続される。尿検査だけでは検出困難のものを出そうというのが目的であるため不可避との見方も否定はできない面もある。
アメリカではこの動きが着々と進むが、日本ではどういった動きになるのだろうか。国内ツアーは男女ともに昨年の実績では数試合の検査を実施しているが、血液検査導入はあるのだろうか。
日本ゴルフツアー機構(JGTO),日本女子プロゴルフ協会(LPGA)ともに詳細は未発表だが、前向きにとコメントする団体関係者もいる。
風邪薬を服用して出場停止はプロにとってはそれこそ死活問題。ゴルフは筋肉増強剤を飲んでスコアが伸びるという類のものでもない。ただ、ゴルフもスポーツである以上、薬物の使用は言語道断。だからといって全てのスポーツと同列にという考えに疑問を呈す関係者も多いのは確か。
このドーピング問題をゴルフの原点を思い返すカンフル剤にしてほしいものだ。

■ 登録・解除フォーム

ご登録されたいE-mailアドレスを入力し、ご希望の項目ボタンを押してください。