ザ・会員権

NICE ON 7月号【Vol. 417】


関西エリアの平均相場は好調さを持続、
フラットな動きながらも秋相場に向けて上昇波動を描く。

平成のゴルフブームを形づくったレジェンドのひとり、宮里藍プロの現役引退表明後のサントリーレディスオープンには、早朝から多くのギャラリーが来場し昨年を大幅に上回る34,750人を超えるギャラリーが集まった。
世代を超えてゴルフの魅力に駆られた人も多い。ゴルフに対する愛着はきっちりと受け継がれ、今や宮里藍や石川遼をはじめとする選手を目指してゴルフを始めた人たちが会員権を求める世代になっている。

会員権市場は、平均相場が一服状態を示す展開となっているものの、入会希望者の問い合わせが多く入り、潜勢力に衰えはみられない。
ここに来て相場を下げるコースも見当たらない半面、優良中堅や老舗コースでは買い情報が活発になり、問い合わせ件数が伸びてきているコースもある。
市場での問い合わせも、情報収集や選択に迷う購入の前段階ではなく、入会に直結する銘柄指定が多いのも特徴的だ。
法人の動きは静かだが、接待を重視したコース選びや資産性を考慮した会員権に買い換えるなどより具体性を帯びてきた。
会員権市場を占める割合としては、個人の購買情報が主導を握っている環境といえる。
個人では単独入会が増えている。グループで入会したコースは仲間とのコミュニティーとして残し、自分に合ったコースを新たにホームコースとして買い求める人も多い。
クラブライフに目覚め、競技志向が高まってきたというのが背景にあるが、メンバーとしての価値観がより高まってきたというのが大きな原動力となっているようだ。
エグゼクティブ層やリタイアを目前にした層に特にその傾向が強い。

また、総額(名変料や入会預託金+会員権価格)50~100万円クラスには、初めて会員権を購入する人が多く見受けられるのも新たな動きといえる。
価格帯別の動きを見ると、300~500万円の高額クラスと30~100万円の低額クラスに買いが集まっている。エリア的には都市周辺コースが人気だが、徐々にローカルにも選択肢が伸びている。
名義書換料の期間限定値下げを継続するところも多く、会員権流通の促進化や若年層のアクティブな新規会員の獲得を目指して新たに値下げを行うところも増加している。
相場がやや落ち着く夏相場。購入には好環境が続いている。

土曜プレー可能な平・週日会員権も人気、
季節的にはリゾートコースが上昇気配に!

割安感が強い会員権相場だが、予算を上積みせず、ワンランクアップを目指すには正会員権の50~60%の価格で購入出来る土曜日のプレーが可能な優良コースの平日会員権に視点を変える人も増えてきた。
クラブライフ重視という人にその傾向が強い。ゆったりとプレーを家族で楽しみたい、また観光やリラクゼーションを兼ねてという人が、ホームコースを設備の充実した優良なリゾートコースに変える流れも出てきたのも新しい傾向だ。
7~8月はそのエリアのプライスリーダーを中心に相場が上向くだろう。夏相場が不需要期といわれる時代は終わった。
市場の構成は買いの情報が6割を超えるなど会員権状況は好転している。昨年末以降の会員権相場を牽引してきた優良中堅コースの買い注文も一段落し、一服状態にある横ばいが続く展開を見せる夏相場が購入の好機になるかも。

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