ゴルフ場探訪 島ヶ原カントリークラブ(三重県)

NICE ON 6月号【Vol. 416】


36ホールのビッグスケール。
テクニカル&インテリジェンスが香る古豪の風格。

開場は1974年(昭和49年)5月17日。40有余年の星霜と輝かしき伝統に培われた東海地区西エリアの代表的なチャンピオンコース。清冽さと歴史の香りを醸す島ヶ原の里。その豊かな自然に恵まれた緩やかな起伏の地形を最大限に活かし、生まれるべくして生まれたと言わしめた36ホールのコースが展開する。
設計は、日本の設計界でも耽美派の巨匠と名高い富沢誠造氏。グリーンキーパー出身とされるその豊かな知識とコースの基本とは何かを知り尽くした設計論は数々の名コースを生んでいる。その精神の流れを汲んだ子息の富沢廣親氏との親子共同の作品は他のコースでは味わえない2つの個性の合唱曲を想わせる。

東7番「アイランドグリーン」

東8番

コースは、総じて広くフラットに仕上げられているが、東(エンジョイコース)の18ホールは戦略性に富みテクニカルなホールが連続する。西(チャンピオンコース)の18ホールは、どこはかとなくインテリジェンスを香らせながらもバラエティー豊かなホール編成となっている。フラットでOBが少ないことでも知られているが、何度でもチャレンジしたくなる設計の妙は多くのファンを掴んでいる。特に、心象風景に残るのが東の7番ホール。四方を池に囲まれた同コースの名物アイランドグリーンは、ゴルファーの真髄をくすぐるものだ。ここで、何度もドラマが展開された。
(なお、東7番はアイランドグリーンか本コース用グリーンの選択が可能です。)

西8番

クラブハウスは、落ち着きのある古式豊かな動線。ゆったりとクラブライフが送れるようにとのおもてなしの心が形になっている。女性に優しいコースとしても人気が高く、2013年には女性のバスルームを一新した。パウダールームは、モノトーンを貴重に落ち着きのある雰囲気に、ロッカールームも広くなり、大きなレディースコンペにも対応できるとあって利用も多い。また、ゴルファーに優しい先進のプレー環境も整っている。2016年10月にカーナビシステムを導入、ラウンドしやすくなった。

会員本位の運営の系譜、健全経営は評価が高い。

ややもすれば営業優先の運営に流れる昨今のゴルフ場の中にあって、脈々と流れるのが会員本位の運営精神だ。それは堅牢な経営基盤に支えられているということもあるが、常に会員の意見を取り入れ改善策を講じて来た歴史がそれを物語っているといえる。来場のリピーターが多いのも会員の居心地の良さを感じ取ってのものだ。

伊賀牛ハンバーグ

アイドル犬ポップ

ホーム指定銘柄として人気が高いのもそれが大いに作用している。交通アクセスにも恵まれており、ゆったりとしたクラブライフを楽しむには、最適のコースだ。
昼食は「伊賀牛ハンバーグ」に舌鼓を打ち、クラブハウスでは、アイドル犬ポップ(ラブラドール)がやさしく迎えてくれ、気持ちを和ませてくれる。そんなやさしい、のどかな、いとしい空気が全体を包んでいる。

コースデータ

  • 規模=36ホール、13620ヤード、パー144。
  • コースレート=72.1
  • グリーン=ベント
  • 練習場=100ヤード、12打席
  • 宿泊施設=ロッジ完備(事前予約要)
  • 交通アクセス=名阪国道・冶田ICから8㎞。冶田ICから島ヶ原方面に向かい広沢川に沿ってコースへ。京都方面からはR24を南へ、木津川市からR163を利用、島ヶ原バイパスを右折してコースへ。
  • 電車利用=JR島ヶ原駅より送迎車(事前連絡要)
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